言葉はなんのためにあるのか?

 人にどう思われるかを気にしすぎて、言葉を話すときに、オブラートに包んだり、丁寧に言うことを心掛けていても、それは根本的な解決にはならないと思います。

 そもそも言葉はなんのためにあるのか? 私は「相手を喜ばすため」だったり、「楽しんでもらうため」だと考えています。説得するためとか、責任を逃れるためとか、自分を守るためのものではないと思っています。

 ですので、相手の話をニュートラルに聴けたり、ジャッジしないで、ありのままを受け止められるようになったり、目には見えない言葉の背景も想像できるように、言葉の鍛錬が欠かせません。能動的に自分の言葉を変えていくことです。真剣に取り組めば、自分の使う言葉が変わっていくのです。そうすると人生も変わっていきます。

 言葉を磨く前提として、相手に気を遣うのではなく、心を使うということです。

 心の目で見られるようになるステップとして、まずは事実を見る目を鍛えること。それから、事実から真実を想像する力を鍛えること。相手に悪く思われないようにしよう、という相手の想像ではなく、こちらが優しい気持ちになって、相手を見ることができること。そういう人が世の中に増えたらいいなと思っています。