言い方じゃなくて、愛が足りない!

 21日前は、転職後久しぶりのセッションだったクライアントさん。難関の試験、転職、引っ越しの直後…というのもあり、脳がすっかり凝り固まっていたことに、驚いたセッションとなりました。久しぶりにセッションで話すことで、だんだんと凝り固まっていた脳が動き始めたというところで、動いている最中に今回のセッションのレポートをアウトプットする、という課題を提案しました。そして、思考がリバウンドしないよう、21日後にセッションを予約されました。

 その後、どうなったでしょうか。

 頭を使い過ぎたら、体をほぐすこと。前回課題になったことです。
 転職して辺鄙な場所になった…というのもあり、休日の過ごし方をどうしようか…というところでしたので、ヨガをオススメしてみました。
 早速2回、行ってこられたようでした。男性のヨガの先生で、クライアントさんも男性ですが、ヨガの先生は感覚的でソフトなタイプ。自分と正反対ということでした。呼吸に意識が向くようになったり、太陽礼拝を教わり、毎日の日課に取り入れるようになってきたそうです。

 もう一つ、オンライン英会話をお勧めしました。近くに世界遺産もありますし、もしかしたら外国人観光客ボランティアなんかも出来そうなところですからコミュニケーションスキルアップもしたいとのことで、英会話の時間のやりとりは、コミュニケーション力も磨ける場になるでしょう。
 早速体験レッスンを受けたら、クライアントさんは、私も受けたことのあるインストラクターをたまたま指名していました。これも必然ですね。英会話はまた、違った脳みそを使うということで、「痛、気持ちいい」かんじの脳の使い方になったようです。引き続き、ヨガと集中力の高まるオンライン英会話で、脳と身体を鍛えていくことになりました。


 さて、仕事場では…。だんだんと仕事に慣れてきたら、仕事場のあらが、いろいろと見えてきてしまったようで、周りの人に質問することが多くなったそうです。改善レポートを書いて、投げかけてみようかなとも思っているとか。

 しかし、ある日上司に呼ばれて、「ちょっとペースを落としてくれないかな…。オブラートに包んで発言したほうがいい」とフィードバックを受けたとのことでした。
 クライアントさんは、言い方をソフトにした方がいいとは思ったけれど、どう言うのか? というところで、思考停止状態のようです。

 私は状況を共有するために、もう少し話を聴きました。クライアントさんの言い方は、目的に対して、当然のこと。言葉選びもそんなに悪くないと思いました。となると、問題の本質は、「言い方」ではないということです。

 ニュートラルな観点から見ると、クライアントさんが、「もっとペースを落としてほしい、オブラートに…」と言われたことは初めてだという発見も見えてきます。つまり、クライアントさんは変化していたということです。

「それって、本音を出せるようになったってことですよね。いい変化じゃないですか!」と、私はフィードバックしました。クライアントさんは、「押さえつけていたし、言いきれていなかったわけだから、これは変化ですね」と、一見ネガティブな状況が様変わりしました。

 出る杭になれて、よかったのではないでしょうか。私も、会社員時代そのような注意を時々上司からされたことがあります。本音をそのまま言ってしまうところがあるし、自分が突っ走ってしまいがちなところが、あったからです。

 では、上司に指摘されて私はどうしたかというと。開き直ることはなく、何が自分に足りないのか? 考えました。アクションとして、一番味方になってほしいスタッフに歩み寄るようにしました。というのも、成果を出すには1人ではできないからです。みんなの協力が必要だからです。



 クライアントさんに自分の体験談を話しながら、映画『イミテーション・ゲーム』を思い出しました。
 主人公のアラン・チューリングが、エニグマを解読しようと1人で奮闘し、チームのメンバーを無視していたときに、後から加わることになった女性に言われるのです。「みんなの力が必要よ。1人ではできない」と。それで、チューリングは、チームメンバーにリンゴを持っていきます。「彼女が、みんなに持っていくように言ったから、これ」と、照れながらも渡すのです。そこから、メンバーと一緒に取り組みだすことになりました。

「つまり、言い方じゃなくて、愛が足りない!」。そう私がいうと、クライアントさんもその映画を観ていたのもあって、腑に落ちたようでした。

 日頃から、人を観察して、誰がどんなことが好きなのか? など把握することが大事なのです。人の誕生日を覚えていたりすることもそうですね。

 そのほかもいろいろな例を出して、「愛とは?」について一緒に考えていきました。いろいろとクライアントさんに起こりだしたことは、すべて必然です。どちらかというと、苦手に取り組む、試練の時期というのも、人生にあるのです。成長できるチャンスと捉えて、自分に不足している心の目を養っていくことも課題となりました。クライアントさんは、順調に進んでいるように感じました。

 今回も、セッション30分以内にレポートを提出する課題に引き続き取り組んでもらいました。いつのまにか、課題になっていますが! アウトプットをすることで、脳にいい状態が記憶されていくのです。次回のセッションも21日後です。思考のリバウンド前に、もう一度脳に刺激を与えれば、効果的に、よりよい変化、成果へと結びつくでしょう。

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★以下、レポートいただきました。

0分----------------------

21日間に何があったかをフィードバック。何も反応できなかった前回と比べていろいろ話題に反応して話せている気がする。ヨガ、英語、勉強。ただ集中力を試験前に比べ使ってないので、ヨガ(呼吸/ポーズ)英会話(異言語)を通じて、集中力のトレーニングをしていく、痛気持ちいいくらいで負荷をかけてトレーニングしていく。目的が見えてきた。

15分----------------------

たまたま辺鄙な場所に来た。これも必然。外向きでなく内向きに過ごしていく、自分を高めていく、仙人みたいになる? ここでの課題が明確に。

30分----------------------

現在抱えている課題へ。仕事の状況。今までの文化と違うため、ギャップあり。上司に指摘された、コミュニケーションを振り返る。現状確認する会話をしているため、相手をリラックスさせてもいなかった。マイナスのイメージを相手に与えているかも。質問をニュートラルにしてみては?とアドバイス。コミュニケーションが、1つの課題として浮き彫りに。

45分------------------------

「突っ走りすぎて、周りがついてこれてないかも?」と、現状が客観視されてきた。「もっと周りを喜ばせないと。愛ですよ」と、堀口さん。

愛まで話が変わっていった。しかし、前回とは異なり、なんとか変化にもついていけた。これも成果・・かな? ただ、恋愛映画をみることになるとは、冒頭にも思わなかった。

60分------------------------

上司からのネガティブフィードバックだったが、ニュートラルな視点から、自身の変化も実感。今までは、変に理屈をつけてたから、感情を抑えてたり、言い切らなかったりしていたのだと気づく。きっと素直に受け入れていけば、どんどん変わるんだろうなーと思う。

引き続き21日理論のため、次回もサクッと決定。また、右脳トレーニングのため30分感想を作成。前回よりも、全体的に記憶があると思う。また、始める前のヨガが効いたかも。


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 私からの視点と、クライアントさんが実際に感じていた心の動きも見られて、生産的になやりとりになっています! レポート、ありがとうございます。