ご自身のビジネスを始めて2年目の方が、1年目の仕事のとりかたとアプローチを変えていきたいとのことで、90日コーチングを11月から始められました。前回お会いしたときは、会社員で、独立する少し前でした。なので、無事に独立1年目を過ごされたことのことで、努力をされたのだなと感じました。1年目は、なんでもやりますというスタンスで、色々体験することを目的に仕事をどんどん引き受けたようでした。そして、できることが増えたと自信にもつながったようでした。
2年目に入り、アプローチを変えたいというのは、自分からどんどん仕事をとりにいく形よりも、自分の方に人が寄ってくる形を作りたいとのことでした。しかし、アプローチを変えると言っても、何をしたらいいかわからず、不安なことはいっぱいのようでした。
これまで3回のセッションでは、不安の中にいても、安心できることを色々見つけることができるようになったという変化はあったのではないかと想います。しかしながら、4回目のセッション準備用紙には、もっと変化を感じたいと書いてありました。
具体的に言うと、収入につながる仕事を得たいとのことです。だからと言って、1年目のやり方に戻すつもりではないようです。2年目らしく、中長期的に結果がでてきそうな準備もあり、それは着実に進んでいるのですが、すぐには収入につながるものではありません。
独立して7年目の私にとっては、今やっている、中長期的な活動に全精力をつぎ込んでいけばいいのではないかと、思ってしまうのですが、2年目のクライアントさんにとっては、目先の収入につながらない不安を持ったままでした。
4回目のセッション。それこそ私もアプローチを変えてみました。
「今やることをしっかりとやる」。それができていても不安に感じるのならば、不安の元はきっとほかにあると思ったからです。
ダイレクトに「不安は何ですか?」という質問からセッションを始めました。
「ある一定ラインは欲しい。ホッとしたい。人には会っているけど、結実感がない。自分の努力が足りない。数字を作りたい」という収入面に関する不安です。おそらく、それは表面的な不安なのだと感じました。
方法は、沢山人に会うとか、取材されるとか、PRするなどあるかと思います。しかし、クライアントさんは、既に沢山の人に会うためにいろいろな場所へも出向いていました。年末も機会があれば、ほぼ人脈を増やすことに費やしていました。
でも、「なぜ、ビジネスにつながりにくいのか?」ということになります。出会っているけどつながらないのです。
「何が足りないのでしょうかね?」と質問をしたら、クライアントさんが、「ん?」となりました。
気を取り直しまして、「どんなことがあったら、結びつきやすくなるか?」と質問を変えてみました。今のクライアントさんにとっては、前に向ける質問の方がよかったのでしょう。
「相手が本当に欲しいものを見極めること」とお答えになりました。
次の質問は、「相手が何に困っているのか?」聞いてみました。
すると、相手がクライアントさんのような人を必要としたいパターンが見えてきました。
さらに、自分は相手にとってきっと役に立てると思うけれども、相手がなかなか決定打を打たないことへのジレンマがあり、それがストレスになっているのかもしれないとお答えになりました。
不安の原因は、そこでした。
自分はいいものを提供できると思っているけれど、相手に必要性を感じてもらえていないということです。
私も、その気持ちになったことがあります。
例えば、アパレルの店長をしていたときのこと。自分のお店の商品はとてもいいのに、売り上げが悪いというジレンマです。もっと露出を増やすために、雑誌に載せたりしないのか? と上司に相談したことがありました。しかし、他のブランドがブランドイメージを高く持って行くために、私たちのブランドは、雑誌に一切載せませんという残念なお知らせを受けて、奈落の底に落とされた気分になったのですが・・・・。
だから、ブログを始めたのです。うちの店を知ってもらえれば、売れる! そんなところから始めました。結局、何がヒットしたのかと言うと、お店の商品を掲載しただけでなく、「お客様をオシャレに教育する」という目的で毎日おしゃれの法則について書いたことです。自分がオシャレじゃなかったのに、服をたくさん買うようになった理由を考えたらわかりました。コーディネートについて学習できれば、洋服を買う楽しみがきっと増えるでしょう。
クライアントさんのセッションをしながら、我が身を振り返ってしまいました。傾聴しているのだから、自分の話にすり替えてはいけませんが。(笑)私の体験談のあと、クライアントさんの中で、アイデアがひらめいたみたいでした。
そして、セッション後にメールを頂きました。「今日はなんとなく、自分の自我みたいなものを素手でさわった感じがします」と、独特な表現で書かれていました。それを読んで私は、気持ちを聴くことができたのだと、気づきました。
1回目のセッションから、不安にフォーカスすべきだったのか? 正解はないのかもしれませんが、自我は、あまり触りたくないもののような気もします。だから、4回目くらいだから、ひょっこり現れたのかなという気もしました。
本当に聴いて欲しい気持ちが引き出されたことでの変化は、きっとあると思います。気持ちを聴いてもらったところから、焦りでなく本当にしたいことが見え始めるのです。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
不安なことがあったら、その気持ちを言葉にしてみる。
┏━┓
┃☆┃SEMINAR
┗━╋...──────────────────────────────
■2013年1月19日(土) 冬コミコレクション
テーマ「バランス」 講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
コミュニケーションにおいての相手と自分との「バランス」について考えていきます。
■2013年1月26日(土)「聴くことは幸せにつながる」セミナー講師:堀口ひとみ
7年間の「聴く仕事」を通して学んだ「傾聴」のあり方を学べる講座です。
■2013年2月17日(日)第1回 コミラボ
講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
コーチングを専門としているふたりによる傾聴のエッセンスやメソッドが学べる講座です。
■2013年3月23日(土)春コミコレクション
テーマ「思考を芽吹かせる」講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
仮説、着想、ひらめきなど、自分自身の見つける力を磨いていきます。
2年目に入り、アプローチを変えたいというのは、自分からどんどん仕事をとりにいく形よりも、自分の方に人が寄ってくる形を作りたいとのことでした。しかし、アプローチを変えると言っても、何をしたらいいかわからず、不安なことはいっぱいのようでした。
これまで3回のセッションでは、不安の中にいても、安心できることを色々見つけることができるようになったという変化はあったのではないかと想います。しかしながら、4回目のセッション準備用紙には、もっと変化を感じたいと書いてありました。
具体的に言うと、収入につながる仕事を得たいとのことです。だからと言って、1年目のやり方に戻すつもりではないようです。2年目らしく、中長期的に結果がでてきそうな準備もあり、それは着実に進んでいるのですが、すぐには収入につながるものではありません。
独立して7年目の私にとっては、今やっている、中長期的な活動に全精力をつぎ込んでいけばいいのではないかと、思ってしまうのですが、2年目のクライアントさんにとっては、目先の収入につながらない不安を持ったままでした。
4回目のセッション。それこそ私もアプローチを変えてみました。
「今やることをしっかりとやる」。それができていても不安に感じるのならば、不安の元はきっとほかにあると思ったからです。
ダイレクトに「不安は何ですか?」という質問からセッションを始めました。
「ある一定ラインは欲しい。ホッとしたい。人には会っているけど、結実感がない。自分の努力が足りない。数字を作りたい」という収入面に関する不安です。おそらく、それは表面的な不安なのだと感じました。
方法は、沢山人に会うとか、取材されるとか、PRするなどあるかと思います。しかし、クライアントさんは、既に沢山の人に会うためにいろいろな場所へも出向いていました。年末も機会があれば、ほぼ人脈を増やすことに費やしていました。
でも、「なぜ、ビジネスにつながりにくいのか?」ということになります。出会っているけどつながらないのです。
「何が足りないのでしょうかね?」と質問をしたら、クライアントさんが、「ん?」となりました。
気を取り直しまして、「どんなことがあったら、結びつきやすくなるか?」と質問を変えてみました。今のクライアントさんにとっては、前に向ける質問の方がよかったのでしょう。
「相手が本当に欲しいものを見極めること」とお答えになりました。
次の質問は、「相手が何に困っているのか?」聞いてみました。
すると、相手がクライアントさんのような人を必要としたいパターンが見えてきました。
さらに、自分は相手にとってきっと役に立てると思うけれども、相手がなかなか決定打を打たないことへのジレンマがあり、それがストレスになっているのかもしれないとお答えになりました。
不安の原因は、そこでした。
自分はいいものを提供できると思っているけれど、相手に必要性を感じてもらえていないということです。
私も、その気持ちになったことがあります。
例えば、アパレルの店長をしていたときのこと。自分のお店の商品はとてもいいのに、売り上げが悪いというジレンマです。もっと露出を増やすために、雑誌に載せたりしないのか? と上司に相談したことがありました。しかし、他のブランドがブランドイメージを高く持って行くために、私たちのブランドは、雑誌に一切載せませんという残念なお知らせを受けて、奈落の底に落とされた気分になったのですが・・・・。
だから、ブログを始めたのです。うちの店を知ってもらえれば、売れる! そんなところから始めました。結局、何がヒットしたのかと言うと、お店の商品を掲載しただけでなく、「お客様をオシャレに教育する」という目的で毎日おしゃれの法則について書いたことです。自分がオシャレじゃなかったのに、服をたくさん買うようになった理由を考えたらわかりました。コーディネートについて学習できれば、洋服を買う楽しみがきっと増えるでしょう。
クライアントさんのセッションをしながら、我が身を振り返ってしまいました。傾聴しているのだから、自分の話にすり替えてはいけませんが。(笑)私の体験談のあと、クライアントさんの中で、アイデアがひらめいたみたいでした。
そして、セッション後にメールを頂きました。「今日はなんとなく、自分の自我みたいなものを素手でさわった感じがします」と、独特な表現で書かれていました。それを読んで私は、気持ちを聴くことができたのだと、気づきました。
1回目のセッションから、不安にフォーカスすべきだったのか? 正解はないのかもしれませんが、自我は、あまり触りたくないもののような気もします。だから、4回目くらいだから、ひょっこり現れたのかなという気もしました。
本当に聴いて欲しい気持ちが引き出されたことでの変化は、きっとあると思います。気持ちを聴いてもらったところから、焦りでなく本当にしたいことが見え始めるのです。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
不安なことがあったら、その気持ちを言葉にしてみる。
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■2013年1月19日(土) 冬コミコレクション
テーマ「バランス」 講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
コミュニケーションにおいての相手と自分との「バランス」について考えていきます。
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7年間の「聴く仕事」を通して学んだ「傾聴」のあり方を学べる講座です。
■2013年2月17日(日)第1回 コミラボ
講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
コーチングを専門としているふたりによる傾聴のエッセンスやメソッドが学べる講座です。
■2013年3月23日(土)春コミコレクション
テーマ「思考を芽吹かせる」講師:堀口ひとみ/播磨弘晃
仮説、着想、ひらめきなど、自分自身の見つける力を磨いていきます。
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