何かをするときに、「だいたいで、まぁこんな感じでいっか」となってしまうところがあるので、計画を練れるようになりたいというテーマ。

 何かをするときに、「だいたいで、まぁこんな感じでいっか」となってしまうところがあるので、計画を練れるようになりたい、というテーマでのセッションでした。

 クライアントさんは、計画をきちんと練って、アクションを積み重ねた結果、いい成果を出せるのではないか。そのために、いつまでに、どこのレベルまで到達していたいか、今何をするか? という具体的な案を持っておくことが必要でないかと考えていました。

 マクドナルド時代の私は、目標の立て方として「SMARTの法則」を教わりました。
それぞれ、英語の頭文字で、Specific → 具体的、わかりやすいMeasurable → 計測可能、数字になっている Agreed upon → 同意して、達成可能なRealistic → 現実的で結果志向 Timely → 期限が明確、今日やるなど。目標を立てるときに、その5項目を意識すれば、アクションプランも立てやすいということです。

 それを教わった時は、とてもいいものを教わった気がしていたのですが、アパレルに入って2年目のころ、それ以外の目標の立て方もあるのだなと、思えた出来事がありました。

 アパレルの社長に「渋谷店、月にいくら売れたらカッコイイ?」と質問されて、「4000万です」と答えたら、「本当にかっこいいの?」と聞き返されてしまったので、「5000万です」と思わず答えてしまったことがありました。スマートの法則的には、「達成不可能」な数値だと、そのとき、私は感じていました。

 しかし、言ってしまったし、達成不可能と思う結果を出すために、スマートの法則は、全て忘れることにして、チャレンジしていくことにしたのです。

 毎月、会社の予算よりも、高い予算を立てるようにしていました。そうしたほうが、アクションが派手になるからです。「そこまで行きたい!」となると、予算は、まず超えてしまえるということを体感しました。

 結果、結果を出すことができました。もう、それが標準になってしまったら、スマートの法則は使わなくなりました。


 セッションの話に戻ります。
 クライアントさんは、趣味の分野でのスキルアップを考えていらっしゃるのですが、上達レベルは、①やりたいことをやれる。②期待されていることをやれる。という流れになるのではないかとのことでした。

 「じゃあ、その上は?」と質問してみました。
みんなから期待されていることが、できるようになったレベルの上です。
一体、どんなレベルになるのでしょうか?

 クライアントさんは、頭が「???」になっているようで、私が、とんちクイズでも出してしまったかのような、そんな雰囲気が漂い始めました。

 なかなか出てこなかったので、私が考えていることを話しました。
「こんな感じ欲しかった!」を生み出すことではないでしょうか。

 いつも、驚かされるのは、電化製品です。新商品をみて、「こんな感じが欲しかった!」と気づくものです。映画など、エンターテイメントの世界でもあります。また、発明は、たまたまで起こることも多そうです。何かを生み出すには、そんな要素も必要なのではないでしょうか。

 つまり、こうなりたいな、というイメージはあって、今は、その道筋はわからないけれど、考えている途中に、たまたま起きたハプニングを吸収しながら、化学反応を繰り返し、できあがったものになるということです。

 ここまで、色々話してみましたが、それでもクライアントさんは、「計画を立てることは、安心する。道しるべが、あったほうが安心かな」と言いました。

 「道しるべ?」と聞いてみると、「パン屑みたいなものを、辿っていく感じです」とお答えになりました。
 その答えから、私が頭の中に想像したのは、「計画を立てながら、パン屑を落とし、また、元の位置に戻って、落としたパン屑を拾いながら行く」という、道のりです。自分でパン屑を落とし、自分でそれを拾って行くとは、ちょっと面白い図になりそうです。そうフィードバックすると、クライアントさんも、大笑いしていました。

 
 パン屑のイメージが出てきたので、他のイメージを考えてみました。こんな道のりはどうでしょうか。
 「ホタルを見つけながら進んで行けば、辿りつく」と言うことです。ホタルが道を照らしてくれるビジュアルは、クライアントさんの中でもヒットしたようでした。

 「じゃあ、そのホタルはどうやってみつけるの?」と言うことですが、きっとこうなったらいいな、のイメージがあれば、アンテナが勝手にホタルに引っ掛かるようになっているので、その道を辿っていくと、きっと想定外のことになっていくでしょう。

 店長時代、「5000万円です」と言ってから、そこに辿りつかせるかのように、色々な人の出会いがありました。さらに、それが達成できたら、独立することも決めていました。振り返れは、一つ一つの点が、線となって行くような調子です。
 独立してからも、大きな心配事もせず、スムーズに進めています。そして今も、どうなるかわからないけれど、何かに続いている道を歩いている気がしています。
 そんな、歩み方もあるのか、と知ることで、可能性は広がっていく気がします。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

どんな自分になりたいですか?