クライアントさんが働いている会社の昇進のスピードの違いは人によって1,2年くらいの差があるそうです。先日、自分よりも2年くらい遅く、今の自分のポジションに上がってきた同僚がいたそうです。そのとき、「私は、あんなに頑張ったのに、結局同じところなんじゃん!」と思ったようでした。しかし、そんな風に人を悪く言っちゃいけないし、そう思う自分って駄目だな、と結局、最初の怒りは、自分を責めることにつながっていくようでした。
「人と比べることで、自分を責めることにつながってしまう」ということです。自分ではどうしたらいいか、突破口が見つからないとのことでした。
「評価」という世界にいることで、人は比べてしまうのでしょう。それを物語るように、4歳の姪っ子は、「比べる」表現をしたところを聞いたことがありません。私のことも当然年上と分かっているでしょうが、「年上だから」という視点もまだないようです。
しかし、小学生くらいになると、「クラスの○○ちゃんは…」というような会話が聞こえてきたり、点数、速さで順番がついてしまったり、その辺りから、人は評価を気にするのかもしれません。
クライアントさんの会社の評価基準の不公平感は、他にもあるようでした。「お客様からクレームもらっても、そうなれるんだと。結局、どんなに頑張っても、辿りつくところは皆同じなんです」とおっしゃっていました。
実は、私は「他人と比べる」ということをほとんどした記憶がありません。クライアントさんが、比べてしまって、比べることは良くないと、自分を責めるところへつながることは理解できますが、一体、自分の視点と何が違うのだろうか? とふと考えてみました。
私ならば、「あの人はあの人なりに、ここに辿りついたのだろう」と考えます。すぐにできる人はきっといないだろうし、遅かれ早かれ、その人なりの努力が裏にあるのだろうと想像するのです。クライアントさんが、他の人よりも1年半くらい早く昇進できたのは、クライアントさんなりの努力があったからこそだと思うのです。
そんなふうに考えてみることで、クライアントさんも、相手なりにというところに理解を示せたようでした。
「自分と相手を比べる」の話が過ぎ去ると、今度は会社がする評価の話につながっていきました。「CS(顧客満足)に力を入れていても、ES(従業員満足)にあまり力を入れてない気がする」とおっしゃいました。
「インセンティブなど、特別な表彰とか、ないんですか?」と私が聞くと、「ないんです」とお答えになりました。
そこに疑問を持たれたということは、「インセンティブがあれば、もっと頑張る人も増えるのに」と思われたのかもしれません。ということは、まだ、クライアントさんの中では、「評価の世界」から、抜け出ていないなと私は感じました。
そこで、「人と比べることのできない世界へ行ってしまえば、気にならなくなる」とクライアントさんに言いました。言いながら、結局、私の考えの根源はそこだ、ということに、自分でも気づきました。
私は続けて言いました。
「会社以外で、自分のコレを作っていくことですよ。○○さんは、海外生活が長いわけですし、セッションの中でも、日本人のメンタリティーが外国人と違うことに戸惑っている日本人だし、それって面白いですよね。(笑)日本人と外国人の文化の違いについて、英語でエッセイを書いていくとか、○○さんにしかできないことを始めるのってどうですか? 五輪に向けて(笑)発信ってことで」と。
すると、「え、それって面白いですね! なんだか楽しくなってきました。英語で書くって、考えたこともなかったです!」とクライアントさんがお答えになりました。
私もこの方とセッションをしていると、外国人が戸惑うだろう日本人の考え方について知ることができるので、凄く楽しませてもらっている部分もあります。二人で日本人を客観視する時間になるのです。
きっと、自分にしかできないことを持つことで、評価とかは、どうでもよくなると思うのです。私の方針として、人のやらない方へ、やらない方へと進んできたつもりです。「自分の知っている範囲で、誰かがやったことはやらない」と決めているからです。
それは、対自分であっても、「前と同じようにはやらない」を心がけています。毎日続けていても、ちょっとずつ変化させているのです。
評価のない世界だと、何か新しいことをやるハードルも下がるでしょう。「もっとうまい人がいるからやらない」ということがなくなるからです。オリジナリティーを持つことに意識を置くだけでも、毎日の選択や、することが少しずつ変わっていきそうに思います。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
自分の個性はどこにありますか?
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■2013年10月19日(土)開催
第20回 秋コミコレクション テーマ「真実と喜びの発見」
講師:堀口ひとみ・播磨弘晃 @東京国際フォーラム
【内容】
「事実」とは、実際に起こったこと。 「真実」とは、その人の内側にある思想によって、本当だと思い込んでいることです。 つまり、何を真実とするのかは人それぞれなのです。私たちは、相手の言った言葉や行動に解釈をつけて、自分の真実にするのです。その解釈は、人によって違うところがあり、人によっては、「怒り」に感じるかもしれませんし、人によっては「喜び」に感じられる場合もあるのです。 自分にとって、喜ばしい「真実」を発見できると人生はどう変わるでしょうか?
【ポイント!】コミコレのワークで、①自分軸(自分の受け取り方、解釈の癖を見る)
②相手軸(相手の好意を認める言葉を紡ぎ出す)について、扱うことになるので、
普段の自分の表現力も増えていくヒントが満載です。
★詳細はコチラです★
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