ハートを傷つけてきたことを知らなかったこと。

 コーチングを依頼するか、5年くらい考えていた方が、今年になって受けてみようかなという気持ちになられたようです。これまでのセッションで、「変わりたい」という情熱も伝わってきています。
 しかしGWのタイミングで実家に帰ったとき、母親がいつものように自分のせいにしたがる発言をしたようです。

 そのほかにもクライアントさんが、他人を見たときにネガティブな気持ちになることが多いとメールに書いてありました。私は、それは他人のことだし、一時的にさけることもできるのではないか? と投げかけてみました。例えば、自分が何かをしたいと思っている時に、支持してくれる人を相談相手にするようなことです。

 しかし、クライアントさんは、前向きな人に近づくことも怖いのだそうです。
 私と対面で会いご飯をご一緒したときなどは、緊張しながらも苦しくなかったそうなので、ニュートラルってこんな感じなのかなと思ったようでした。ニュートラルな人は怖くないようです。
 そして、前進しようという気持ちにはなられたようでしたが、GWの出来事でまた現実を見ることになり、可能性のある未来のために取り組んでいくことは、頭では分かっていてもしっくりこなくて、その後なかなか動けていないようでした。

 これまでセッションで、「こうなりたい」ということは色々とあって、取り組むだけのこともわかっています。
 「やらないから、わからないんですよ」ということも、言われてみたらそうだとわかるけれど、やっぱり動くことが出来ない。一体、何が必要なのでしょうか?


 私は、これまでのメールのやりとりを通してまとめたメールをしました。

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○○さんへ

そうですね。これまでのやりとりを通して、
怒り、罪悪感が強いようですが、少なくとも情熱に燃えているのは伝わります。
長年、人との比較や世間体、親御さんや身近な人の心無い評価に
ハートを傷つけてきたのだろう、とも想像できます。

ですが、これからの○○さんは、人のために自分を虐げた人生を送るか、
人に嫌われる・誤解されるリスクを乗り越えて、自分の思い・感覚に従っていくか。

自分の本音にまずは気づくこと。きっと気づきにくいと思うので、
色々感じることがありましたら、どうぞメールしてきてください。
ニュートラルな観点から本音を拾えるように私も努めたいと思います。

引き続きよろしくお願いします。

堀口ひとみ

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クライアントさんからお返事です。


堀口さんへ

こんにちは。
返信ありがとうございます。

1通目を読んだとき、そりゃそうですよね充分分かってます。
と思いました。答えを求めていたのだと思います。
自分でみつけないといけないのに。

2通目を読んだとき、涙が出ました。
ハートを傷つけてきたことを知りませんでした。
これくらいの経験は普通だと思っていました。
ずっと前のセッションで、私は自由にやっている、
我が儘だということに気づいて、私は贅沢な人間だと思っていました。

自分の思いや感覚は、ずっと誰かや何かのせいにして知らないうちに自分で歪めていました。
なので本音がどこにあるのかはこれから探すことにします。

自分のことなのにまったく手がかりがなく、
ゼロよりももっと手前から探すような感覚です。

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 クライアントさんは、自分がハートを傷つけてきたことをご存知なかったことを私は知ることになりました。
 そこで、リズ・ブルボーの『5つの傷』を課題として読んで頂くことにしました。これからのセッションはどうなるでしょうか。




 私の役目としては、ニュートラルな観点から、クライアントさんの本音を拾い上げて、認めていくことが劇的な変化へつながるのだと思います。
 また、クライアントさんにもニュートラルな観点から物事を考える、選択できるところになるまで進められたらと思っています。私自身もこのクライアントさんとのゴールの焦点が定まりました。今後、傾聴、ニュートラルがますます鍛え上げられる事でしょう。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

ハートを傷つけてきたことについてどう思いますか?