自分の望みの実現を阻む思いこみを見つける。

 「会社で売り上げを上げるために何もしていないので、アクションを起こしていきたい。ここを乗り越えないと次に進めない気がする」ということが発端でセッションの依頼を受け、3回目のセッションでした。これまでのセッションの中で、会社でのアクションを起こすことは容易になって、あとは継続あるのみというところまできました。また、プライベートの方は、自分改造計画が進んでおり、恥ずかしくてなかなか突破できなかった壁を乗り越え中のようでした。そして、3回目のセッションは、「自分の人生の中での仕事について」というテーマになりました。

 クライアントさんは、色々な経験をしたいために様々な職種の転職を繰り返してきたようなのです。これまでの転職は、人からの紹介などで渡り歩いてきて、いわゆる転職活動をしたことがないようです。今回もやったことのない仕事について、知人から紹介を受けたようで、社会人になりたてのころやってみたかった職種でもあるとのことで、転職してみてもいいかと思ったり、これからはこれだと思う仕事を深めていくことなのかなとも思ったり、迷っているようでした。

 今の仕事は、好きな分野のようです。しかし、父親が病気になり、好きでやっている仕事だけれど、収入面や時間的余裕がないことを改めて実感することになり、これでいいのかと考えてしまったようです。次の仕事は、そもそも興味があった分野で、やりたかった仕事だし、収入もアップし、時間も今よりも確保できそうとのことでした。

 ここまでの話の様子では、「興味がある分野ですし、収入もアップするのが希望ならやってみたら?」という感じもしたのですが、クライアントさんはなぜかそういう感じでもないようでした。何かが引っ掛かっているようです。
 
「今の仕事は時間も融通も利かない。好きな仕事だけれども。でも天職なのかは?です」とおっしゃいました。未来を思い浮かべると、一般企業にいる40代の自分は想像つかないし、フリーで色々な会社に関わりながら働いている知人のようになれたらいいなと思うのだそうです。

 今の仕事になったいきさつの話もお聞きしました。数年前に結婚するかもしれないという話があり、相手の人は仕事をしてもらいたくないと言っていたそうです。しかし、仕事をしていきたいクライアントさんは、自宅で仕事ができる案をパートナーに相談してみたら、それはOKとなり、自分というよりも、パートナーの親が納得する信頼のありそうな資格を2年掛けて取得したようでした。しかし結婚はなくなったということでした。
 そのような進路の決め方をしてきたことに後悔しているわけではないようですが・・・。

 私はここまでの話をお聴きして、「そもそもが自分の意思で進んでいないことが多い」ということも言えると思いました。20代はいろいろ経験をしたいと思っていたようなので、クライアントさんにとっても好都合だったようです。だけれども、「これをしたい!」と思ったところにチャンスがやってきたという感じではないようでした。
 
 また、たまたま話がやってきたものに乗るのか? それとも、これはパターンを変えるために、初めて断ってみるのか?
 私は、パターンを変えるために「今回は一度、断ってみて、またそのような機会がやってくるかかけてみたら?」と運命を天に任せる案を提案してみました。

 すると、クライアントさんも自分を客観視できたようで、「今までは、自分の本当の望みからではないですね。『それも興味あるからいいかなとか、今のこれを掴まないとダメなんじゃないか?もうチャンスは来ないのでは?』と囚われているかも」と気づきました。

 「最後のチャンスだから」。バーゲンセール的な発想になっていました。流れに乗っているようで、流されているような感じです。これからは、自分の望みありきで、「あ、あった」と見つける体験もできるといいのかもしれません。

 ここで、自分の望みについてどう思っているのか? 整理してみました。
「今の仕事にやりがいを感じている。だけど収入が低い。時間が拘束される。でも好きな仕事だからしょうがないのかな?」と思っているようです。「好きな仕事で、収入もOKで、時間も拘束されすぎないもの…」他にも探せばあるのではないでしょうか?

 クライアントさんは、すでに他にも探してみたそうなのですが、今以上のところが見つからないというのです。
 なぜ、今以上のところが見つからないと思うのか? 今の魅力についても聞いてみました。
「好きにやらせてもらえる。納得してやっている技術。そこが気にいっているから」だそうです。
 逆に魅力と思わないところは、「社長は自分の望む人生とは違う。そんなにプライベートを削ってまで働けない。自分はプライベートも充実したいと思っている」ということでした。

 ここで思いこみが見えたので、私はフィードバックしました。「好きなことを仕事にするとしたら、時間もお金も少なくてもしょうがない」という思いこみです。
 自分が自然と話した言葉が思いこみそのものの発言であることにクライアントさんが、ありありと気づいてしまって、「そうか、そう思っていたんだ・・・!」とかなり腑に落ちたご様子でした。

 私は好きなことを仕事にして、休みも自由です。独立する前に、独立している人の家へ遊びに行ったり、オフィスへお邪魔したとき、自分もこんな風にできるんだ~!と信じ込んだものです。(笑)私も信じた通りになりました。
 自分の望み通りにできているひともいるんだ、ということを信じられるようになると、潜在意識もきっと疑惑が晴れていくでしょう。 

 それにしても「しょうがない」という、思い通りのことを引き寄せていたわけですから、潜在意識の引き寄せは、確実なものですね。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

本当の望みはあるけれど、邪魔をする思いこみはついていませんか?

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┃☆┃Information
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■第22回コミコレテーマ「癖(パターン)」
 6月21日(土)13:30(13:15会場)~18:00@東京弊社事務所

 今回は、「癖(パターン)」について向き合ってみます。
 人は怖れで知らず知らずのうちに、同じような行動を
 繰り返してしまうものです。そして、後悔をすることがあります。
 そんな自分自身のコミュニケーションのパターンに気づき、
 同じ失敗を繰り返さない、新しいアプローチを考察していきます。


 ★詳細はこちらです。
http://pearl-plus.me/seminar/komikore.php

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 ■プチセミ「視点」@東京弊社事務所
 7月6日(日)13:30(13:15会場)~18:00(受付中)

 私の聴く仕事は「視点を変化」させることで、人の変化を起こしています。
 視点が変化する質問、フィードバックとはどうしたら思いつくのか?
 私の経験談からまとめたポイントをもとに、4時間半にわたって考察、
 実践をしながら参加者の皆さんと深めていきます。

 ★詳細はこちらです。
http://pearl-plus.me/seminar/kouza.php

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