部下に仕事を任せているけど、それ以上にうまくいかないのはなぜか?

管理職の方のセッションでした。

部下にやる気を出してもらうためにと、試行錯誤の毎日で、

いろいろと本を読んだり、自分なりに考えてやっていらっしゃるようでしたが、

もうすこしうまくできる方法はないだろうかと、

新しい可能性を見つけるために、セッションを受け始めました。


とてもポジティブに、部下におだててみて仕事を与えてみたり、

部下にどんどん機会を与えるために、

自分は雑務を残業してでもこなしたり、一生懸命な方です。


また、自分は仕事の中でもどんどん楽しみを見つけて

仕事を好きでやっているのに、部下はそうでもなく、

何のために仕事をしているのか?楽しくないのではないか?

というところも懸念していました。



部下に仕事を与えているということですが、

どんな与え方をしているのか?具体的に聞いてみました。

まとめた言い方にすると、

1つの仕事を、やる気の出るような言いかたで頼んで、実行してもらい、褒める。

基本姿勢はそんなところでした。



いろいろと現状を聞いていくうちに、私の中で違和感がでてきました。



上司 と 部下 が

分離している感じです。



もしかして、上司(こちら)の思いを伝えていないのではないか?と

それに、部下と一緒に何かを成し遂げることもしていないのではないかと。

そのあたりを聞いてみました。


「自分の思い伝えています?」と。

すると、「伝えていません・・・」と・・・。

その考えは、目からうろこだったようで、道が開けたように感じたそうです。


自分が部下のためにと思ってしていることを、

遠慮のあまり何も伝えていなかったのです。

その理由は、「~してあげている」という感じになるのがいやだからとのことでした。

それならば、ニュートラルに「~できるようにと考えてみてる」と

自分の考えをそのまま伝えればいいですね。


上司が何を思って、そうしたのか?

部下としては知ってみたい部分でもあります。

そこを言わないから、こじれているところって沢山ありますよね。



それから、見えてきたのは、

「部下と一緒にあるテーマについて考える」という考えを持っていなかったようです。

任せるという考えは持っていて、その部下ができそうなことは任すのですが、

その他は、自分が上司だからやらなくては・・・と、

自分で仕事を抱え過ぎになっている図式です。



また、「仕事の楽しみはどこなのか?部下が分かっていないのではないか?

と言うことに関してですが、

仕事を始めたばかりの人にとっては、何が面白いのか?

どんなレシピがあるのか?想像もつかないですからね。

初めてだと質問さえ浮かんでこない、ってことありますからね。


こんな仕事があるんだよ、って自分のやっている仕事を

共有することで、楽しみもだんだんわかってくるのではないでしょうか?



また、部下にとって、上司と頭の中が共有できることは、

なんか自分ができる気がしてうれしいな、と感じるのではないかと思います。

昔のわたしは、そこがモチベーションでした。

「部下の方ができる場合もあるから」

そう思っている上司は実はすごいかもしれないですね。



逆に、私が部下の時は、

「もしかして、上司より私の方ができるかもしれない」と

ひそかに思って仕事していましたけどね。

ま、部下も遠慮することないって話です。

上司のほうが、長く生きてる分、心はやっぱり大きかったですからね。


まとめると、「任せてみよう」ということだけになっていて、

「一緒に考えてみよう」という考えはなかったということです。

これからは、両方を使い分ければいいと思います。


このセッションで、新しい可能性が見つかって、

クライアントさんもかなり嬉しそうでした。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

「任せる」と「一緒に考える」の違いを考えよう。