相槌のニュアンス。

今日、母と箱根の方へ日帰りで行ってきました。

行きの新宿発箱根行きのバスで、いろいろと話しているとき、

母が、私の聞き方について、感想をくれました。

「あなた、話聞くのうまくなったわね。絶妙に承認をいれてくるわ。
 全部の会話をフォローしてくるもんね。店長だったときは、
 自分の話はするけど、それで精一杯のようで、
 こちらから、話しにくかったものね。話しても、すぐ話が終わるし」と。


そうなんです。

子供のころは、あまり話さないし、質問しても反応が薄かったようで、

私が、何を考えているのか?分からなくて、母も困ったとか。

また、大人になってからは、相手の話に対して、質問もできないし、

「そうですか」で話が終わるタイプだったのです。


しかし今、話したり、聞いたりすることが仕事になっているとは、

自分でもびっくりしています。


そんな、母からのフィードバックで、

「話を潤滑にさせるための相槌」とか、

一度まとめてみたいな、と思いました。


そうしたら、先ほど、クライアントさんと、

相槌について話す機会がありました。


上司の考え方を、受け入れようとすると、

自分がそういう風にできないから、落ち込みやすくなるとのことで、

悩んでいらっしゃいました。

そこで、どんなふうに、話を聞いているか?分解していきました。


自分が話を聞いているときの、相槌や質問はどうしているか?

聞いているときに、わかったことがありました。


基本的には、どの話も共感しよう(相手ごとを自分ごとに置き換える)

と思って聞いているようです。


自分と考え方が似ている人は、共感しやすいので、

「わかる、わかる」と承認を入れたりして、

相手と会話もしやすいようなのですが、

自分と違う考えを持っている人の話を聞くときは、

「え?そう考えなくちゃいけないの?」と、思いながら

「そうなんですねー」と言っているそうでした。


考え方が違うのは当然ですから、「そういう考え方もあるんだ」と、

一度止まって考えを吟味してみればいいのですが、

「え?そうなの?自分もそう考えなくちゃいけないの?」となっている

状態でする相槌は、「そうなんですねー」となり、

低めのトーンになっていると、ご自身で分析されていました。



「そうなんですねー」と「そうですね」を

私がクライアントさんに直接言ってみて、

どう感じたか?、感想をお聞きしました。


すると、「『そうなんですねー』だと、冷たく、突き放された感じがします」

とおっしゃっていました。


相手(上司)にとっても、「もっと言わないと伝わらないだろう」となって、

もっと厳しい発言を引き出しているのかもしれないと、言っていました。


「そうなんですねー」と「そうですねー」も若干違いますし、

「そうなんですねー」が「なるほどね」に変わると、

さらに感じ方がかわり、相手の方も、聞いてもらえている感じがして、

いろいろと話をしてくれるようにもなります。


2年前くらいに、NHKの「ようこそ先輩課外授業」に、

ロンブーの敦さんが、出演されていて、

小学生に「相手から話を引き出す秘訣」を教えていました。


「魔法の言葉があります」と言いながら、黒板に書いたフレーズが

「へぇ、はいはいはいはい、なるほどね~」でした。

子供たちが、真似して一斉に「へぇ、はいはいはいはい、なるほどね~」と

教室に響く声で発したとき、TVを観ながら、私も微笑ましくなりました。


基本的に「相手と自分は違うのはOK」となれば、

相槌は「なるほどね」で行けそうですね。



ここで、少し話を発展させます。

自分の話しかできなかった私の場合の「聞く」の変遷は、

「相手を理解する」の変遷であったとも言えます。

最初は、

①「相手と自分が違うことは受け入れがたい」でした。

②「相手と自分は違う」ことを理解できた。

③「相手の違いを活かして、自分が苦手なことがあるときに、お願いしてみよう」

④「相手の違いを、私も採用してみよう」

となっていきました。


④ができてくると、自分の可能性が広がったり、

自分が楽しめることが増えてきて、柔軟性が持てるから、楽にもなってきました。

コーチングは、本当に勉強してよかったと思います。



今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

どんな相槌を日ごろしていますか?