管理職(店長)のコーチングでした。テーマは、「ネガティブな人や発言の対処法」でした。
新しく入ってきた、店長経験もある部下のFさんは、「悪い人じゃないのですが」からはじまり、昔の店長やスタッフの不満話が、止まらないそうです。その店長は、共感性も高く、話を聞くことを苦に思わないタイプの人で、話を聞き続けるのですが、聞いているだけで、次へ進めなくて悩んでいました。
Fさんは、すごく真面目で仕事の覚えも早く、数字の意識も高いのに、その不満トークと、お客様に振られると「あの人はお金がない」とか、「買うつもりじゃなかった」とか、「サイズがない」「色がない」「気に入ったデザインがない」など、いい訳にも聞こえる様な発言が沢山出てくるのだそうです。この部下の不満は、一体どこからでているのでしょうか?
「前の店長はストックを汚くしていたので、私が片づけていたんです」という発言から、Fさんの不満の原因が見えてきませんか?
きっと、承認によって「満たされる」ことが必要なのでしょう。その店長は、「ほめる」ことは良くするらしいのですが、Fさんは、ほめられると「いやいやいや、そんな」と謙遜し、あまり嬉しそうな顔をしないそうなのです。ま、逆にそれがいいところだったりもするそうですが。それにしても、ほめると逆に「そんな、違います」ってなる人の理由は一体何なのでしょうか?
「いやいやいや」という発言は、自分を認めない発言となり、知らないうちに、潜在意識にとっては、良からぬ発言になっているかもしれません。本人は、それに気づいていないですから、気づいているこちらがちょっと工夫して、Fさんが、「はい」と言える状況を作り出してあげればいいのです。
大体の人が「はい」と言わざるを得ない伝え方は「事実」を伝えることです。
「今日は快晴ですね」と言って、「いいえ、雨ですね」となりにくいです。しかし、「今日はさわやかな天気ですね」と言ったら、「さわやか、っていうより、すがすがしい感じです」と一致しないこともあります。何故だと思いますか?
なぜならば、前半は「事実」を述べています。後半は、「感情」を述べているからです。
Fさんが、「いやいやいや」となっているのは、店長の尺度の「すごい」だからです。「すごい」と思ったのは店長の感情です。Fさんはそれに対して「違う」となってしまうのも、考えてみればありえます。Fさんは、ある意味とても正直です。人はそれぞれ感性が違うわけですから。
だから、感情のこもった言葉よりも、単なる事実を伝えた方が、Fさんも「はいそうです」としか言いようがないのだと思います。
Fさんが、過去の話が多い理由は、過去に自分がたくさんやったことがあるけど、そこを承認されていないと感じているからなのだと想像できます。なので、今からでも過去の承認をお伝えするといいでしょう。
そのときに注意することは、「Fさんが気づいて、整理されたのですね」と、事実を伝えることです。事実に関しては「いやいやいや」とならないでしょう。すると「はい!」が増えて、Fさんも自分に「はい」と発言を繰り返すことによって、段々と満たされていくと思います。そうすれば、不満がなくなっていくでしょう。
もっと深く考えると、もしかしたらFさんは、「どうせ、見てもらえない」という思い込みを持っているかもしれません。なので、行動も自然と目立たないような行動をとっては、「やっぱりね」という潜在意識での思いを、実現させているかも知れません。思い込みが現実を作ってしまうのです。
コーチの仕事は、思考停止になっていることを突破させることだと思っています。Fさんの不満を聞き、「事実」を承認すれば、満たされていき、そこから建設的な話し合いをする方向へ進めると思います。
お客様に振られた時に発する「あの人はお金がない」というセリフも、「どうやってお金がない、ってわかったの?」と聞いてみたら、自分の思い込みに気づけるチャンスを提供できるかもしれません。「お金がないからって愚痴っているよ」で終わらせないで、次の質問へ行きましょう。
どうしても相手に考えが浮かばないときは、自分の事例を出してみるのも手です。いわゆるアドバイスです。アドバイスで注意する点は、押しつけにならない語尾にすること。
「・・・してみたらいいんだよ」で終わらせるのではなく、「・・・してみるやり方もあるけど、それってどう思う?」と、アドバイスでさえも、質問に替えることによって、相手に考える余白を与えるでしょう。
まずは、満たす。こちらが満たすというよりも、自分で満たしてもらいましょう。
そのためには、相手に発言させること。「はい」となる「事実」を伝えることが大事なのです。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
思考を先に進めるために、どんな質問を自分にしますか?
新しく入ってきた、店長経験もある部下のFさんは、「悪い人じゃないのですが」からはじまり、昔の店長やスタッフの不満話が、止まらないそうです。その店長は、共感性も高く、話を聞くことを苦に思わないタイプの人で、話を聞き続けるのですが、聞いているだけで、次へ進めなくて悩んでいました。
Fさんは、すごく真面目で仕事の覚えも早く、数字の意識も高いのに、その不満トークと、お客様に振られると「あの人はお金がない」とか、「買うつもりじゃなかった」とか、「サイズがない」「色がない」「気に入ったデザインがない」など、いい訳にも聞こえる様な発言が沢山出てくるのだそうです。この部下の不満は、一体どこからでているのでしょうか?
「前の店長はストックを汚くしていたので、私が片づけていたんです」という発言から、Fさんの不満の原因が見えてきませんか?
きっと、承認によって「満たされる」ことが必要なのでしょう。その店長は、「ほめる」ことは良くするらしいのですが、Fさんは、ほめられると「いやいやいや、そんな」と謙遜し、あまり嬉しそうな顔をしないそうなのです。ま、逆にそれがいいところだったりもするそうですが。それにしても、ほめると逆に「そんな、違います」ってなる人の理由は一体何なのでしょうか?
「いやいやいや」という発言は、自分を認めない発言となり、知らないうちに、潜在意識にとっては、良からぬ発言になっているかもしれません。本人は、それに気づいていないですから、気づいているこちらがちょっと工夫して、Fさんが、「はい」と言える状況を作り出してあげればいいのです。
大体の人が「はい」と言わざるを得ない伝え方は「事実」を伝えることです。
「今日は快晴ですね」と言って、「いいえ、雨ですね」となりにくいです。しかし、「今日はさわやかな天気ですね」と言ったら、「さわやか、っていうより、すがすがしい感じです」と一致しないこともあります。何故だと思いますか?
なぜならば、前半は「事実」を述べています。後半は、「感情」を述べているからです。
Fさんが、「いやいやいや」となっているのは、店長の尺度の「すごい」だからです。「すごい」と思ったのは店長の感情です。Fさんはそれに対して「違う」となってしまうのも、考えてみればありえます。Fさんは、ある意味とても正直です。人はそれぞれ感性が違うわけですから。
だから、感情のこもった言葉よりも、単なる事実を伝えた方が、Fさんも「はいそうです」としか言いようがないのだと思います。
Fさんが、過去の話が多い理由は、過去に自分がたくさんやったことがあるけど、そこを承認されていないと感じているからなのだと想像できます。なので、今からでも過去の承認をお伝えするといいでしょう。
そのときに注意することは、「Fさんが気づいて、整理されたのですね」と、事実を伝えることです。事実に関しては「いやいやいや」とならないでしょう。すると「はい!」が増えて、Fさんも自分に「はい」と発言を繰り返すことによって、段々と満たされていくと思います。そうすれば、不満がなくなっていくでしょう。
もっと深く考えると、もしかしたらFさんは、「どうせ、見てもらえない」という思い込みを持っているかもしれません。なので、行動も自然と目立たないような行動をとっては、「やっぱりね」という潜在意識での思いを、実現させているかも知れません。思い込みが現実を作ってしまうのです。
コーチの仕事は、思考停止になっていることを突破させることだと思っています。Fさんの不満を聞き、「事実」を承認すれば、満たされていき、そこから建設的な話し合いをする方向へ進めると思います。
お客様に振られた時に発する「あの人はお金がない」というセリフも、「どうやってお金がない、ってわかったの?」と聞いてみたら、自分の思い込みに気づけるチャンスを提供できるかもしれません。「お金がないからって愚痴っているよ」で終わらせないで、次の質問へ行きましょう。
どうしても相手に考えが浮かばないときは、自分の事例を出してみるのも手です。いわゆるアドバイスです。アドバイスで注意する点は、押しつけにならない語尾にすること。
「・・・してみたらいいんだよ」で終わらせるのではなく、「・・・してみるやり方もあるけど、それってどう思う?」と、アドバイスでさえも、質問に替えることによって、相手に考える余白を与えるでしょう。
まずは、満たす。こちらが満たすというよりも、自分で満たしてもらいましょう。
そのためには、相手に発言させること。「はい」となる「事実」を伝えることが大事なのです。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
思考を先に進めるために、どんな質問を自分にしますか?
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