「自分が悪いのだ」という自己完結から脱するには?

 「自分のことをネガティブだ」と解説する人は少なくありません。セッションのときに、そのクライアントさんの言葉だけを信じてしまうと、ネガティブな部分をどんどん探してしまいそうになるので、気をつけているのです。


 私は、人間だからどっちの感情があっても当たり前だし、見方によっては、その人が勝手にネガティブにしていることもあるなと思うのです。また、ネガティブもポジティブも区別しないで同じ「気持ち」と考えて、どちらがやってきても受け入れれば自然です。

 ネガティブモードのときは、そのままその気持ちを味わっていると、昇華されていくだろうから、ポイ、と捨てないでじっと味わいます。または、解決したい前提で、人に話を聞いてもらいます。


 ネガティブな感情を「ポィ」としがちで、たまにぶち切れを起こしてしまうというクライアントさんから、「イライラ」に向き合いましたと、報告メールを頂きました。

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先週末のセッションで出てきた「後輩にどう注意していいかわからない」「イライラしてしまった時にどう対処するのか」という課題について、きっと自分の感情を受け止めていないから、我慢するたびに何度も同じことが起きてしまうと知りましたが・・・早速同じ状況に昨日なったので、思わず苦笑してしまいました。

今回は、イライラした気持ちと向き合うことにしました。正直辛かったです。重~い気持ちになるというか。まだ向き合う作業に慣れてないからだと思います。いままでは「ポイッ」と捨てていたからですね。

でも、向き合いつつ信頼できる同僚に「正直イライラしたんだ~」と思い切って自分の気持ちを冷静に話したら、心がふっと軽くなりました。これも以前はできなくて、やっと話すとたまっているだけ、後から爆発していましたから。

まだ慣れるまで苦しい作業になりそうですが、しばらくはちょっとずつ向き合って
いきたいと思います。
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 22.3歳頃の私は、仕事も始めたばかりでしたから、上司に色々と指摘されて、本当に自己嫌悪な毎日で、そんな気持ちをどう対処していけばいいのか?本当に大変でした。結局、倉庫整理しながら、ダンボールを蹴飛ばしてみたり、同僚も苦痛な思いをしていると聞いて、まだ、ましかな?と思ったりしました。(笑)今思うと、それは自分なりに感情と向き合っていたのかなぁと思います。


 しかし、自己完結が苦しいと思っているけど、やめられないタイプの人は、自分の気持ちを話さないため、自分の気持ちを自分でまとめてみる行動になっていくのですが、結局、自分が悪かったのだ、となっていくようです。


 ある人は、旦那さんと家具を買うために、いろいろと一緒に探してみたかったらしいのですが、せっかちな旦那さんのほうが、「これがいい」と言うのがはっきりしていて、自分の方は、まだ考え方がはっきりしていないから、意見することができなかったので、自分が悪いんだ、というまとめになっていました。


 私からしたら、「自分が悪いんだ」と言う自己完結で納得しなくてもいいのになぁと思いました。


 「旦那さんの欲しいものを受け入れた」ともいえるではないですか。受容できる力をすでに持っているのです。ストレングスファインダーで、その人は、共感性が強みにでていて、それをみたときに「?」と思ったそうなのですが、実際している行動が「受容」しているわけですから、共感性があるということですよね。


 まず、「ある」と認識したうえで、もっと自分も意見を言って、「家具を選ぶ体験」を二人で分かち合える楽しい時間を持てるようにするためにどうしたらいいのか? と考えたほうが、罪悪感を持たないで済みます。事前にどういう家具がほしいのか?調べたり、友達に話したりしながら、話し合う前に意見を整理してみよう、とすんなりまとまります。

 「ない」と考えているのは、その人の目線。「ある」を見つけられる人から見たら「ある」ところがきっとある。だから、一人で悩んでないで、私のような、中立の立場から物事をみる仕事をしているひとに、相談してみたらいいんだと思います。

 自分が「ない」を見ることに慣れていると、周りの人もそう言う人を引き寄せている場合があるので、ちがう視点を持っている人にあえて、飛び込んでみるだけで、人生が変わるかもしれません。


 私が、人生が変わった瞬間があるとしたら、28歳のときに出会った知人です。
「ひとみちゃんは、いま、日本にいるけど、世界で活躍することもできるかもしれないんだよ」と初対面の私に言ってのけたのです。

 全く、そんなこと考えたこともありませんでした。また、そのころ、アパレルで店長をしていて、結果が出ていない時期だったのにもかかわらず、「ひとみちゃんは、すでに成功しているんだよ」と言われました。びっくりしましたが、なんだかその気になってきて、その1年後、大きな成果を手に入れることができたのです。


 私の経験からすると、自分の目線でしか見えなかったものが、「ある」を見ることができる人に相談すると沢山才能に気付かせてもらえると思っています。自分より人生経験が豊富な人や、コーチなど中立の立場から物を見ている人の手を借りることは、可能性を開く一番いい方法なのではないかと思います。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分にいつもどんな質問を多く投げかけていますか?