「評価されないなんて、なんでだー!」から脱出する考え方。

クライアントさんから悩みのメールを頂きました。

□■□■□■□■□

育成の仕組みを変えて、会社の過去最高数値の結果だしたのに、
評価されないなんて、なんでだー!!という気持ちです。
営業に比べて、評価しにくい仕組みなのはわかるんですが・・・
上司に尋ねても、お前は損していると言われるだけで、
何を改善すればいいのかもわからない状態です。

□■□■□■□■□



□■□■□■□■□

【私がした返事】


私も同じ思い込みがありました。
会社、上司は評価すべきだ、という考えは、囚われです。

「誰のために仕事をするのか?」

結果をだしたのなら、育成の仕組みが変わり、
よい思いをされた方が、すでにいらっしゃるのではないでしょうか。


今度のセッションでは、とらわれている考え方について、
話しあっていきましょう。


□■□■□■□■□


 ここで、囚われていることは、「会社、上司は評価すべきだ」と言うことです。
たとえば、「君はよく頑張ったね」と1分くらい言われたからって、何かが変わるのでしょうか?褒められによるモチベーションアップの効果は、90分くらいだと、聞いたことがあります。その数値が正しいかどうかはわかりませんが、そんなものかもしれないですね。


 私は、「達成したら褒められる」という経験を子供の頃にしてきました。それはいいことでもあったのでしょうが、そのまま大人になり、上司に認めてもらおうとか、喜んでもらおう、というのがモチベーションになっていた時期がありました。子供の頃は、親に喜んでもらおう!で、全然かまわなかったと思うのですが、社会に出たら、喜んでもらう人が変わる、ってことに、なかなか気付かなかったんですね。


 考え方を変えると楽になるのかな?と自分で考え始めたことがありました。最初に、思いついた考え方は、少しあきらめた感じでもあったのですが、「上司の評価はいらない」という考えでした。

 少し、怒りの感情がそこにありましたが、段々と見えてきたものがありました。お客様と自分の部下たちです。私は、その人たちから喜んでもらおうと意識を変えました。そうしたら、売り上げアップの成果が付いてきました。上司に評価されたい、評価されないからやらない…。そんな風になっている自分が、なんだか小さいなぁと思えました。

 きっと、自分が、店長という役職になり、ほめられるステージから、自分が「ほめる、認める」を部下にしてあげる側になったのだ、そのような考え方も浮上しました。ご飯をおごってもらってばかりいたのに、急におごってもらえなくなって、「あ、私がおごる側になったのか!」と言うのにも気付きました。(笑)なんだか、自分の成長も認められたような気がしてうれしくなりました。

 この囚われに気付くのに、なんと2年もかかったのです。アパレルに転職してから、2年間結果を出せなかった理由は、視点の違いだと思っています。囚われてしまっていると、それしか方法がないと思いこんでしまい、思考停止になって、ぐるぐるしてしまいますね。


 私は、この体験があってから、前進する速度が速くなりました。思考停止になった時は、きっと、囚われているからだと思い、何に囚われているか?考えるようにしているからです。


 180度逆の方向にわざと考えてみることはよくします。なので、アドバイスをもらいたいと思う人は、私と逆の人を求めます。自分に同意してくれる人は、勇気にもなりますが、何かを作り出すときは、逆の人がいいと思っています。物作りのゴールは、見てくださる人なので、切磋琢磨できる相手が好ましいと考えています。


 今、私が作っているものに関して、私と逆の性格の人に、意見を言ってもらうように頼んでいるのですが、何でも自由に言ってほしいと頼んでいるので、気付いたことがあると、メールをくださいます。その方に、「言いすぎてはいないでしょうか?」と、メールをもらいました。(笑)
また、身内の意見が最高ですね。あの人たち、ずばずば言ってきますからね、「これ意味がわからな人もいるんじゃない?」とか。


 私の気持ちとしては、「え!そんなに細かいところまで見るの?!」と思ってしまうこともあるのですが、自分の精進のために、ありがたく聞いています。遠慮なしに言ってもらった方がいいですからね。そのおかげで、私が囚われていたところにも、たくさん気づけます。
自由な意見は自分も自由にします。



 これまでの人生でも、自分が思考停止になった時は、他人に話してみるようにしてきました。大抵、自分にとっては、否定されたような、ズバっと怖いフィードバックをされてしまうのですが、私は、「あ、そっちかもしれない」と素直に方向転換してきました。

 今までで、結構刺激的だったのは、「マクドナルドのことは忘れてください」、「成長したこととやったことは違う」、「給料100万円だったら何ができる?」「堀口さん、待つのが苦手ですからね」というフィードバックでした。

 一瞬「え?」っとなるのですが、私の成長を願って、相手は、言いにくいことも言ってくれたのだと思えます。だから、素直に方向転換したくなります。おかげ様で、囚われから抜けだして、新しい可能性の芽が発芽しました。花が咲いたのもあります。


「囚われているな」とクライアントさんのメールを読んで思っていたら、最近の新刊で「とらわれない生き方」ってそう言えばあったなぁと思い出して、買いました。
書き方の調子も自由な感じがしてとても心地いい本です。囚われていることが多いと、「カチン」と来ることもたくさんあるかもしれませんが。(笑)





 「囚」←人が箱に入っているビジュアルで、なんかかわいいですね。笑
出たい人だけ出ればいいですけどね。箱から出してあげるのもコーチの仕事です。


今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

親の言い伝えで守っていることはありますか?

■information■

★10月1日(土)11:00~@銀座にて★秋コミコレクションテーマ 「我慢」
言いたいことを我慢しないで、相手にうまく意見も言えたり、言いたいことを我慢しているような人の話を引き出したりするコミュニケーションについて考えていきます。


ご案内はこちらです




★商業界10月号に寄稿した「ほめ上手7カ条」をPDFにまとめました。
読者の皆様へ、日頃の感謝の意をこめて無料ダウンロード公開中です。