ショッピングモールで講演。/自分がいろいろできないから逆に身に着いたこと。

 茨城のイオンタウン守谷のほうで、講演を行いました。ご参加下さった皆様ありがとうございました。担当者の方からも早速メールを頂き、「早速、回収したアンケートを確認いたしました所、参加者様からはおしなべて高いご満足を頂けた様です」とお言葉を頂戴し、安心いたしました。




 本日は、「売れるお店の作り方」ということで、ショッピングモールで何十回もお話ししたことがある内容です。今、気づきましたが、何十回しか話していない。講演を仕事にしている人は、きっと何百回なんでしょうね。桁が違うな。まだまだです。(笑)


 今日は、講演中、話していて気づいたことを書こうと思います。昨日のブログとリンクすることで、書けそうなことに気付いたので。

 私は、アパレルに転職し、最初の2年は本当に苦戦していたなぁ、と改めて思いました。まず、服への興味はあまりありませんでした。アパレルの面接に行くときは、オシャレでないことが心配でしたし、洋服のレパートリーがあまりなかったので、前日に黒のパンツスーツを購入したほどです。アパレルと言えば、なんとなくブラックなイメージが勝手にしたので。(笑)

 また、これから受けようとしている会社のお店にも、行ったことがなかったので、面接時のネタ集めとして、行っとかないとまずい、と思いようやく行きました。とっても入りにくい、ガラス張りの白いお店。お店の中は、キラキラしすぎて、スタッフさんたちの顔も見られないし、売っている洋服でさえ、触れることも出来ずに、「すごいな、すごいな、私、無理だな」と思いながら、1,2階のお店をぐるっと回ったことを覚えています。

 最初、そんな人が、(笑)よく結果を出したなぁと、今日は改めて、「考え方次第で、人は可能性が開くのだ」と思いました。

 逆に、最初そんな状況だったから、「私よりできる皆を使うしかない」と思えていました。「出来ている人を見ると卑屈になる」と考える方もいらっしゃれば、私のように、「できている人がいるのなら手伝ってもらおう!」と考えるタイプもいます。

 アパレルに入ってから辞めるまで、1回もウインドウを作ったことがないし、マネキンに服を着させることもしたことがないのです。それなのに店長でまかり通っていました。店長は、それでいいらしいのです。私がお世話になった社長に言わせると。

 私は、店長の仕事とは、何をしたらいいかわからないので、店長セミナーに行かせてほしい、と社長にお願いしたことがあったのです。

 しかし、速攻却下されました。その代わり、こんなことを言われました。
「僕と堀口さんは似ていると思う。アパレルのビジネスはオシャレじゃなくても出来るんだよ」と。私は、経営者タイプなのかもしれない!と、将来の自分の社長像を一瞬描いてしまった言葉でした。

 ですが、嬉しかったのも束の間、既に私は、オシャレじゃない自分も分かっているから、人に仕事は頼んで、やってもらってはいたのに、どうして出来ないんだ?と疑問に思いました。

 二言目に、社長が言ったことは、「相手が興味あることに関して、自分も興味を持って色々聞いてみなさい」と言うことだったのです。そう言われてみれば、自分が興味ないからと言って、オシャレの人が苦手だなぁで終わっていたことに気付きました。


 それからのこと、オシャレなスタッフには「どこで服買っているの?」と質問をして、「私も行ってみるね!」と伝え、実際に行って、スタッフに「よかったよ!」と感想を言うようになって行きました。そんなことをしているうちに、私も店を巡ることが、段々と楽しくなりました。ディスプレーは相変わらず出来ないけど、スタッフがやる仕事に、私も一緒に参加できるようになってきました。自分が相手に興味を持って接することができたら、いつの間にか、相手の力も引き出すことに、貢献できていたのです。

 店長を辞める時に皆にメールをもらいました。「堀口さんには、強みに気付かせてもらいました」「もっと自分がどんなことができるようになったらいいかを教えてもらいました」など。

 それで私は気づいたのです。自分ができない分、皆の出来るところを発見できる力が、私にはあると。だから、コーチの仕事へ向かおうとして、店長を辞めたのも、とても自然なことでした。

 自分より、できる人を見ると嬉しくなります。自分の出来ないところを補ってくれそうだから、やってもらおうと、人に頼みたくなるのです。英語が話せる、フランス語が話せる、そんな人羨ましいですよね。でも、私は、一緒に旅行へ行けばいいじゃん、と考えるタイプです。その代わり、私は写真撮るからとか、ブログで旅行記書きますからね、と。

 人のいいところばかりが目について、嫌だなぁと思う人は、人のいいところを見る才能があるってことです。「いいところをまた見つけちゃった!」と思った方が、気持ちが良くなると思います。

 私は、自分ができないのを逆手に、相手の力を引き出す能力を身につける勉強へ自然と向かいました。その結果、今の仕事につながったようです。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

人へ頼み事はよくしますか?


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