ある男性クライアントさんの5カ月ぶりのセッションでした。3年くらいセッションをさせていただいているのですが、今回は初めて間があいてのセッション。
今回、私が感じたことは、ここ3年の傾聴の感覚と、今の傾聴の感覚が、違うと鮮明に感じ取れたのです。相手が同じだと、自分が変わったことに気づけるので、とても貴重な機会でした。これは、昔の友達に久々に会う時に感じる、自分の相手と話すときの感覚の変化。その様なものです。
これまでのセッションでは、悩みに対して「こちらの方向から考えるとどうか?」という視点から、物事を考えてもらうことで、1つ1つの悩みからは脱出し、仕事で成果も手に入れることができていました。しかし、また、ネガティブな見方に、戻ってしまうような感じがありました。
そのたびに、「こう考えるとどうか?」と毎回セッションで話し合ってはいたのですが…。
以前と今との大きな違いは、沈黙がやたらと多かったと言うことです。これまでも沈黙が多目の方だったのですが、さらに延びました。沈黙していると言うことは、相手が、心の中で感じていることを言葉にしようとしているのを待つ時間です。心の声が遠い人は、なかなか心の中の言葉を拾うことに苦戦しているのかもしれません。コーチングなので、どんなへんてこなことを言ったとしても、構わないわけです。だから、相手としては、変なことを思われたらどうしよう、というのはない状態。それなのに、自分の言葉を選ぶのに時間がかかっている。それって、すごくいいことではないかと思えたのです。自分の心の声待ちの沈黙ですから。
待つことが大事だと、思いました。
「そのとき、自分の気持ちはどうだったの?」
これまでより、意識的に聞いてみました。
すると、沈黙が長くなりました。
相手が自信ありそうに振る舞う様子を見て、自分はダメだ、と思えてしまったり、相手の言葉が、プレッシャーになってしまったりすることが悩みの種になっていました。
上司に「新人に負けてもいいの?」と言われると、プレッシャーになり、自分の普段の力が出せなくなるし、自分は勝ち負けではないと思っているから、その言葉に嫌悪感があるし、言われることで自信がなくなっていく、と。
考え方としては、「相手は相手のボキャブラリーの中で言葉を発しているから、相手にとっては、勝ち負けが頑張れるコツ。自分はそうでなければ、気にしなくていい」と言うことだと思うのですが…。そう分かっているけど、いつも暗示のように、気になってしまうそうなのです。
相手と自分との間に、境界線がないように感じました。相手に言われたら、自分はだめなんだ、とすぐになってしまう。となると、自分がどう感じているか?は、毎回スルーしていることになります。
「相手に言われる→自分はだめなんだ」。
よりも
「相手に言われる→相手は相手の言葉だ→自分の価値観は何だろう」。
このように3ステップで考えていけば、
自分の気持ちや考えに触れることができるでしょう。
コーチの仕事をしている人の相談で、「自分のコーチングが何であるか?わかってもらったほうがいいから、○○○○コーチング、と、何か、ネーミングをつけた方がいいと教わったことがあるのですが、どうでしょうか?」という質問をよく受けます。
それだと、つけた方がいいから付ける方向でしか、物事をみていない可能性があります。
私の価値観ですが、「付けない」です。自分はそう判断しただけなのです。
付けたい人は付ければいいし、そうじゃない人は付けなければいいし、という話です。
「自分はどうしたいのか?」を通過するのを忘れている人が多いと感じます。
大体、質問してくる人は「付けない方が違和感ないと思っていたんですよね」と。
ビジネスを始めるのに、こうした方がいいというルールがありすぎて、多くの方は、動けなくて困っているのかもしれませんね。自分の感じたままでいいのです。今はそう感じても、未来はそう感じないかもしれないし、またそれはそのときに感じたことにすればいいですし。その都度自分の考えも進化しますし、時も流れているのですから。
こんなパターンもあります。
相手のほうが、優れているように見えたとき、自分にはできていないと落ち込む。
例えば、接客で、自分より相手の人が積極的に声をかけたのを見て、「自分はできていない」と感じて、調子が悪くなる。これも、自分のことを考えることなしに、ストンと自分はだめだ…になっているパターンです。
これまでの自分をよくよく考えてみると、「積極的に行くよりも、お客様の様子を伺って、いいタイミングで行ったほうが、お客様にとっていいだろう」と自分の中でずっと考えてきた経緯がありました。だから、相手がどう動こうと、自分は自分でいて、いいのです。一生懸命に考えて、そうしてきたのですから。
または、相手はベテラン、自分は新人。新しいことに挑戦し始めたのだから、今はできない自分でも、これからよくなる自分がきっとある。それでいいではないですか。
相手にいい影響を受けることもいっぱいありますが、いつも自分がグラグラの状態で、相手を見ただけで、自分は出来ていないんじゃないか?というのは、本当に辛いです。
「今の自分」を見る。自分の尺度で自分を見てあげること。「相手の領域」「自分の領域」があることを意識して、自分がどう感じているのか、今の自分はどうか?を知った上で、次の行動を考えればいいのだと思います。自分の感じていることを大事にすることで、何か変化がありそうだと思いませんか?
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
自分の感じていること大切にしていますか?
■information■
★10月1日(土)11:00~@銀座にて★秋コミコレクションテーマ 「我慢」
言いたいことを我慢しないで、相手にうまく意見も言えたり、言いたいことを我慢しているような人の話を引き出したりするコミュニケーションについて考えていきます。
今回、私が感じたことは、ここ3年の傾聴の感覚と、今の傾聴の感覚が、違うと鮮明に感じ取れたのです。相手が同じだと、自分が変わったことに気づけるので、とても貴重な機会でした。これは、昔の友達に久々に会う時に感じる、自分の相手と話すときの感覚の変化。その様なものです。
これまでのセッションでは、悩みに対して「こちらの方向から考えるとどうか?」という視点から、物事を考えてもらうことで、1つ1つの悩みからは脱出し、仕事で成果も手に入れることができていました。しかし、また、ネガティブな見方に、戻ってしまうような感じがありました。
そのたびに、「こう考えるとどうか?」と毎回セッションで話し合ってはいたのですが…。
以前と今との大きな違いは、沈黙がやたらと多かったと言うことです。これまでも沈黙が多目の方だったのですが、さらに延びました。沈黙していると言うことは、相手が、心の中で感じていることを言葉にしようとしているのを待つ時間です。心の声が遠い人は、なかなか心の中の言葉を拾うことに苦戦しているのかもしれません。コーチングなので、どんなへんてこなことを言ったとしても、構わないわけです。だから、相手としては、変なことを思われたらどうしよう、というのはない状態。それなのに、自分の言葉を選ぶのに時間がかかっている。それって、すごくいいことではないかと思えたのです。自分の心の声待ちの沈黙ですから。
待つことが大事だと、思いました。
「そのとき、自分の気持ちはどうだったの?」
これまでより、意識的に聞いてみました。
すると、沈黙が長くなりました。
相手が自信ありそうに振る舞う様子を見て、自分はダメだ、と思えてしまったり、相手の言葉が、プレッシャーになってしまったりすることが悩みの種になっていました。
上司に「新人に負けてもいいの?」と言われると、プレッシャーになり、自分の普段の力が出せなくなるし、自分は勝ち負けではないと思っているから、その言葉に嫌悪感があるし、言われることで自信がなくなっていく、と。
考え方としては、「相手は相手のボキャブラリーの中で言葉を発しているから、相手にとっては、勝ち負けが頑張れるコツ。自分はそうでなければ、気にしなくていい」と言うことだと思うのですが…。そう分かっているけど、いつも暗示のように、気になってしまうそうなのです。
相手と自分との間に、境界線がないように感じました。相手に言われたら、自分はだめなんだ、とすぐになってしまう。となると、自分がどう感じているか?は、毎回スルーしていることになります。
「相手に言われる→自分はだめなんだ」。
よりも
「相手に言われる→相手は相手の言葉だ→自分の価値観は何だろう」。
このように3ステップで考えていけば、
自分の気持ちや考えに触れることができるでしょう。
コーチの仕事をしている人の相談で、「自分のコーチングが何であるか?わかってもらったほうがいいから、○○○○コーチング、と、何か、ネーミングをつけた方がいいと教わったことがあるのですが、どうでしょうか?」という質問をよく受けます。
それだと、つけた方がいいから付ける方向でしか、物事をみていない可能性があります。
私の価値観ですが、「付けない」です。自分はそう判断しただけなのです。
付けたい人は付ければいいし、そうじゃない人は付けなければいいし、という話です。
「自分はどうしたいのか?」を通過するのを忘れている人が多いと感じます。
大体、質問してくる人は「付けない方が違和感ないと思っていたんですよね」と。
ビジネスを始めるのに、こうした方がいいというルールがありすぎて、多くの方は、動けなくて困っているのかもしれませんね。自分の感じたままでいいのです。今はそう感じても、未来はそう感じないかもしれないし、またそれはそのときに感じたことにすればいいですし。その都度自分の考えも進化しますし、時も流れているのですから。
こんなパターンもあります。
相手のほうが、優れているように見えたとき、自分にはできていないと落ち込む。
例えば、接客で、自分より相手の人が積極的に声をかけたのを見て、「自分はできていない」と感じて、調子が悪くなる。これも、自分のことを考えることなしに、ストンと自分はだめだ…になっているパターンです。
これまでの自分をよくよく考えてみると、「積極的に行くよりも、お客様の様子を伺って、いいタイミングで行ったほうが、お客様にとっていいだろう」と自分の中でずっと考えてきた経緯がありました。だから、相手がどう動こうと、自分は自分でいて、いいのです。一生懸命に考えて、そうしてきたのですから。
または、相手はベテラン、自分は新人。新しいことに挑戦し始めたのだから、今はできない自分でも、これからよくなる自分がきっとある。それでいいではないですか。
相手にいい影響を受けることもいっぱいありますが、いつも自分がグラグラの状態で、相手を見ただけで、自分は出来ていないんじゃないか?というのは、本当に辛いです。
「今の自分」を見る。自分の尺度で自分を見てあげること。「相手の領域」「自分の領域」があることを意識して、自分がどう感じているのか、今の自分はどうか?を知った上で、次の行動を考えればいいのだと思います。自分の感じていることを大事にすることで、何か変化がありそうだと思いませんか?
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
自分の感じていること大切にしていますか?
■information■
★10月1日(土)11:00~@銀座にて★秋コミコレクションテーマ 「我慢」
言いたいことを我慢しないで、相手にうまく意見も言えたり、言いたいことを我慢しているような人の話を引き出したりするコミュニケーションについて考えていきます。
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