相手によって自分が左右されないようになるには?

 コーチングのときに、コミュニケーションについて、知識をお教えすることもよくあります。知っているか知らないかだけで、楽になることはたくさんあるのです。今週3人のクライアントさんに話したことがあったので、ブログにもまとめたいと思います。

 「人によって壁を作ってしまう」、「温度が低い人との会話のやり取りはどうするか?」、「相手が殻に閉じこもりやすいと、自分も閉じこもりがちになる」など、お仕事上でも、初対面とのやり取りでも、結構多い悩みのようですね。相手によって自分が左右されないようになるには、どんな心構えを持つといいのでしょうか?

 私もコーチの仕事が6年目となると、ほぼ、どのタイプでも大丈夫になってきました。以前は、苦手な人もいて、質問するのにもすごく緊張していました。

コーチングの勉強の中で、よく知られた4つのタイプわけというのがあります。
コミュニケーションをとるのに、タイプを分けて相手に接すると、このタイプだから、会話が遅いのか、早いのかとか、感情をあまりださないとか、出すとか、具体的に言わないと通じない…など、人は、自分と違うのだ、と理解するだけでずいぶん楽になります。

そのタイプわけを簡単にまとめると以下になります。

■コントローラー・・・コントロールしたがる。はっきり言うタイプ。結論を言う。
■プロモーター・・・陽気なタイプ。話が飛ぶ。ほめられると嬉しい。
■サポーター・・・人のサポートが好き。NOと言えない。ありがとうと言われると嬉しい。
■アナライザー・・・言葉が少ない。感情を出さない。具体的に言って欲しいタイプ。

しかし、タイプを意識しすぎて、質問を変えなくてはと思って、またさらに緊張したこともありました。もう少し自然にできるといいですよね。


もうひとつのタイプわけとして、優位感覚4つのタイプがあります。私は、これを知ったとき、相手のことにもっと興味を持てるようになりました。

例えば、車を買うことを検討しているとしましょう。
■視覚タイプは、デザイン重視です。
■聴覚タイプは、人から聞いた話重視です。
■触角タイプは、座り心地とか、ハンドルの感じ、空間の感じ重視です。
■言語タイプは、説明書をよく読んで検討をするでしょう。

人によって、決め方もそれぞれですね。

 アパレルに勤めていた頃、部下にこのチェックテストをしてもらったら、ほとんどが視覚タイプでした。彼らは、雑誌を読むときも、写真しか見ないと言っていました。映像で記憶するので、きっと子供の頃のテストのときも、「黒板の右端に書いてあったアレ」という覚え方をしている場合もあります。アパレルとかデザインなど、クリエイティブの職場では、視覚タイプは多いかもしれないですね。音楽関係や語学関係だと、聴覚タイプが多いかもしれません。

 私は、このテストを初めて行ったとき、言語と触角の点数が多目でした。視覚と聴覚がそれに対して少なかったので、意識して映像で記憶するようにしたり、カフェで音楽が流れていることにも注意を払ったりするようになりました。
 接客をするときも、できるだけお客様が服を着る前に、着たところを想像して、着る前に似合うかそうでないか、見分ける訓練もしてみました。面白いことにやってみると、どんどんできるようになっていきました。

 つまり、いろいろなタイプがあるなぁと意識し出すと、知らぬ間に自分の能力も開発されることにも気づきました。触角タイプの人をコーチングすると、あとに頂く感想が、比喩表現が多いことに笑ってしまいながらも、大変感心したものです。

 苦手だなぁと思っていると、自分がどう振る舞おうかばかり意識が働いてしまい、どんどん緊張感が増してしまいます。相手と自分は違うのだからと思って、相手の話を最後まで聞いてみようとか、相手の表現の仕方、言葉の選び方に注意を向けてみると、もっといろいろと相手のことが見えてきて、こちらからの思わぬフィードバックに、相手も心を開くこともあるでしょう。

 自分と違う人と接すれば接するほど、自分も実は持っているかもしれない可能性が開いていくのです。だから、苦手ということは、自分と逆のものを持っている可能性があります。自分のためにもなると思って、相手のいいところを見てみようという意識をアップさせると面白いことを発見できたりします。

 発見したい気持ち、興味を持って聞きたいという気持ちを持っている人たちが、コミュニケーションがうまいと言われる人たちの自然な姿なのだと思います。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

何タイプでしたか?