集中力を上げて自分の力を発揮するには?

 ある競技をしているひとのセッションをしています。個人競技なのですが、対戦相手がいて、どちらが点数が高いかで勝ち負けが決まる方式です。対戦相手がいいスコアーを出すと、周りの反応からの音でわかったりして、それに左右されると、自分のリズムが崩れてしまうことがあるそうです。練習の時は、対戦相手もいませんから、もっとリラックスして集中ができやすいとか。なので、試合中にいかに自分に集中できるか、について話をしました。

 対戦相手がいるときと一人の練習のときとで、どのような違いがあるかを考えて行きました。単純に考えると、対戦相手がいたとしても、試合中に自分の世界に入ってしまえばいいということです。自分の世界に入るとは、何をしている時でしょうか?

 そんなことを考えていたら、昔の巨人軍の桑田投手を思い出しました。投球する前に、よく独り言を言っていると、有名でした。そんな投手は誰もいなかったので、ほとんど変人扱い的になっていましたが、それは、桑田投手にとっては、自分の世界に入るために、単に必要なことだったのかもしれないと、今の私は思いました。

 その人も練習中によく独り言を言っているそうです。試合となると、言わなくなる。周りの人が見ているのもあるかもしれませんが、桑田投手のように、全国放送で見られているわけでもありません。(笑)独り言をいうということは、今の自分のやっていることに、自分で集中している状態にも見えますね。そのような発見があったので、次の試合ではいつもの自分でいてみることを意識してみることになりました。一回一回の自分を振り返ることが、集中力へとつながりそうですね。どう変化があるのか、私も楽しみです。

 自分に集中することは、このような試合以外でも、普段の仕事の場でも必要な場面はたくさんあると思います。周りのことが気になって、こうした方がいいのかな、ああした方がいいのかな?となっているときは、自分の軸がぶれて、不安になりやすいと思います。

 どこに意識を置くか?で、簡単にアウトプットは変わっていくものだと、ボイトレをしていてもよく感じています。先生が、「・・・を意識して」と言ったら、やはり歌声が変化しますよね。

 もしかしたら、日常はそんな意識の連続かもしれません。「何も考えずにとにかくやってみよう」という意識も、意識かもしれません。

 無意識の領域のことを少しでも知ってみようとするならば、もっと意識できるところを増やしてみるとわかると思います。自分の今の気持ちはどうなのか?とか、なぜ、そう行動したいと思ったのか?など、問いを持つと引き出すこともできます。

 コーチングセッションは、無意識の領域に働きかけます。質問をされることによって、「自分」への集中力が次第に高まっていくでしょう。コーチングを受ける前と受けだしてからでは、クライアントさんの気づく力が、かなり変わっていくのです。

 独り言とは、自分への問いかけなのでしょう。問いをもつことによって、一瞬一瞬のことへの集中力が高まり、自分の力を発揮しやすくなるのだと思います。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

今日はどんな問いを持って一日を過ごしますか?