管理職のコーチングでした。会社から言われていることを部下に伝えるのも仕事ですし、そのほか、部下の能力も引き出すお仕事かと思います。
管理職になりたてで、先輩で同じポジションの人をみていると、自分は器が小さいような気がして、自分が何をして行けば先輩のようになれるのか? 具体的な行動を見つけたいとのことでした。
その先輩は、皆から「母」と呼ばれているとか。確かに、見守る力が大きくて、器が大きそうなニックネームです。実際、40代で、かなりのベテランのようです。
その「母」が自分の担当するところの部下と30分話す機会があったそうで、自分が担当している部下が、「あの人と話したら、自分の心が曲がっているように思えたんです…」と話していたとか。それを聞いて、自分がずっと担当しているのに、私の言葉は響かなかったのか…と落ち込んで、どうしたらそうなれるんだろう? と考えだしたようでした。
確かに、あの人が言うとみんな素直に聞いてしまう…。そんな人ってどこの会社にもいそうですよね。私が会社員のときも、そんな上司がいました。取締役だったのですが、その人と話していると、自分が見透かされた気がして、でもどこかで自分の才能みたいのを、この人が広げてくれるかもしれない! と、その人の頭の良さというか、そこに期待もしながら、取締役が来ることを楽しみにしていた自分もいました。
私も、いつかそんな人になりたいと思ったこともあります。
さて、その「母」と言われる人は、たった30分で部下にどんな言葉をかけて、部下の気持ちを変化させてしまったのでしょうか?
実際に見たわけではないですが、私の経験からも少しは想像できます。
まず、クライアントさんが、どんな風にマネジメントをしているのか? 現状を聞いてみました。
部下である部のリーダーたちのことに関しては、力を抜いてやっているように見えるし、全力でやり切れていない。全体的に持久力が欠けているように感じるのだそうです。
逆に、自分自身が引き出せていないのかとも。
実際に、部下のところへ行くときは、数字や日頃の様子をみて、どこを指摘すべきか、仮説を立ててから行くようにしているそうです。一回一回、絶対意味のある時間にしたいとのことで、準備も万端のようです。
では、そのような上司が自分の上だったら、どう感じるのか? を聞いてみました。
「好きにやらしてほしい」「アドバイスもときには欲しい」のだそうです。
一生懸命に準備をするのもいいのですが、部下にとっては余白も欲しいところなのではないかと思うのです。もっと部下が成長するには、自発的に物事を考えられるところまで育成することです。
となると、会社から言われていることを落とし込み、その通りにできてないところを指摘するだけでは、管理職の仕事としての使命は、50%くらいではないでしょうか。
それぞれの部のリーダーたちに、「あなたがここにいる意味」を考えさせたり、リーダーに息吹を与えたりすることも管理職の仕事なのではないかと思います。
「あなたに会えてよかった」と、管理職であるクライアントさんが言われるかどうか。
「どんな関わり方をすれば、毎回、感動を与えるのか?」 そんな問いを持ってもいいかもしれません。
ただ、リーダーの悩みに答えるだけとか、会社に言われた基準に見合わない仕事になっていないか? のチェックだけでは、クライアントさんじゃなくてもできる仕事です。
現状、自分とリーダーと話している割合はどれくらいなのか? とお聞きしたら、7割が自分で3割がリーダーのようでした。ここで初めて自分のことを客観視されたようです。理想的には、逆にしたいとのこと。
相手に的確な言葉を伝えるためには、相手のことをうんと聞いてからでないと、できないでしょう。相手のところへ行く前に、大体の仮説を立てて、伝えることを決めて行ったのでは、的確な言葉は生まれにくいのだと思います。
管理職の仕事は、どちらかというと引き立て役です。
ちょうど、先日開催された会社でのコンベンションという機会に「謙虚であれ」という言葉を聞いたとか。ちょうど、セッションで話していたこととリンクしてきました。
管理職を始めたばかりで、会社からいろいろと基準についての研修があったばかりだったとか。部下に伝えることが必死になって、自分の核となるものが、抜け落ちていたことが、モヤモヤしていた理由だったとおっしゃっていました。
自分の立ち位置を決めること。
私もコーチの仕事をしながら、段々と自分の発言を控えるようにしていきました。
野球選手から監督になったような、自分が活躍していた頃を経て、選手を活躍させる立場になったというか。
ですが、コーチになり立てのときは、自分の立ち位置がよくわからなくて、コンサルタントみたいになっている時もありました。それでは、相手が依存的になって、次第に相手も私も疲弊してしまうことになるのだとあるとき気づきました。
それから、「こうだ」と浮かんだとしても、言わないように努力(?)してきました。
次第に、言いたいこともなにも出なくなっていきました。相手の話は相手の話だから、本当に何もないときはないのです。
そして、こちらが発言をするタイミングというのは、相手の話を、まるで果汁を搾り、水分が出ないほどになってきたときに、感想を伝えたり、見方を変えて考えてもらったりしています。
どうすれば、相手にとって的確な言葉が伝わるのか?
相手に的確なことを伝えるためには、相手から十分話を引き出すことがまず必要なのです。
おそらく想像するに「母」と言われるひとは、相手の話を十分に聞いたあとに言った感想が相手にとってストライクだったのかと思います。十分聞いているのだから、相手の言葉を使いながら言えば相手は「はいそうです」とならざるを得ません。もしくは、勘が鋭すぎて、いきなり言ったことが当たったのかもと、スピリチュアル的な人なのかも知れませんね。(笑)
自分の立ち位置をこのセッションで明確にしたので、これからもっとお仕事もやりやすくなるのではないかと思います。うまくいくことを祈っています。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
自分のことを客観視してみていますか?
┏━┓
┃☆┃Information
┗━╋...──────────────────────────────
★堀口ひとみ×播磨弘晃コミコレセミナー
考えることやコミュニケーションがもっと深くなるセミナーです。
6時間、思考を巡らせてみませんか?
■春コミコレクション 2012年4月7日(土)@渋谷
テーマ 『余白』 相手と自分、自分の中の余白について考える。
管理職になりたてで、先輩で同じポジションの人をみていると、自分は器が小さいような気がして、自分が何をして行けば先輩のようになれるのか? 具体的な行動を見つけたいとのことでした。
その先輩は、皆から「母」と呼ばれているとか。確かに、見守る力が大きくて、器が大きそうなニックネームです。実際、40代で、かなりのベテランのようです。
その「母」が自分の担当するところの部下と30分話す機会があったそうで、自分が担当している部下が、「あの人と話したら、自分の心が曲がっているように思えたんです…」と話していたとか。それを聞いて、自分がずっと担当しているのに、私の言葉は響かなかったのか…と落ち込んで、どうしたらそうなれるんだろう? と考えだしたようでした。
確かに、あの人が言うとみんな素直に聞いてしまう…。そんな人ってどこの会社にもいそうですよね。私が会社員のときも、そんな上司がいました。取締役だったのですが、その人と話していると、自分が見透かされた気がして、でもどこかで自分の才能みたいのを、この人が広げてくれるかもしれない! と、その人の頭の良さというか、そこに期待もしながら、取締役が来ることを楽しみにしていた自分もいました。
私も、いつかそんな人になりたいと思ったこともあります。
さて、その「母」と言われる人は、たった30分で部下にどんな言葉をかけて、部下の気持ちを変化させてしまったのでしょうか?
実際に見たわけではないですが、私の経験からも少しは想像できます。
まず、クライアントさんが、どんな風にマネジメントをしているのか? 現状を聞いてみました。
部下である部のリーダーたちのことに関しては、力を抜いてやっているように見えるし、全力でやり切れていない。全体的に持久力が欠けているように感じるのだそうです。
逆に、自分自身が引き出せていないのかとも。
実際に、部下のところへ行くときは、数字や日頃の様子をみて、どこを指摘すべきか、仮説を立ててから行くようにしているそうです。一回一回、絶対意味のある時間にしたいとのことで、準備も万端のようです。
では、そのような上司が自分の上だったら、どう感じるのか? を聞いてみました。
「好きにやらしてほしい」「アドバイスもときには欲しい」のだそうです。
一生懸命に準備をするのもいいのですが、部下にとっては余白も欲しいところなのではないかと思うのです。もっと部下が成長するには、自発的に物事を考えられるところまで育成することです。
となると、会社から言われていることを落とし込み、その通りにできてないところを指摘するだけでは、管理職の仕事としての使命は、50%くらいではないでしょうか。
それぞれの部のリーダーたちに、「あなたがここにいる意味」を考えさせたり、リーダーに息吹を与えたりすることも管理職の仕事なのではないかと思います。
「あなたに会えてよかった」と、管理職であるクライアントさんが言われるかどうか。
「どんな関わり方をすれば、毎回、感動を与えるのか?」 そんな問いを持ってもいいかもしれません。
ただ、リーダーの悩みに答えるだけとか、会社に言われた基準に見合わない仕事になっていないか? のチェックだけでは、クライアントさんじゃなくてもできる仕事です。
現状、自分とリーダーと話している割合はどれくらいなのか? とお聞きしたら、7割が自分で3割がリーダーのようでした。ここで初めて自分のことを客観視されたようです。理想的には、逆にしたいとのこと。
相手に的確な言葉を伝えるためには、相手のことをうんと聞いてからでないと、できないでしょう。相手のところへ行く前に、大体の仮説を立てて、伝えることを決めて行ったのでは、的確な言葉は生まれにくいのだと思います。
管理職の仕事は、どちらかというと引き立て役です。
ちょうど、先日開催された会社でのコンベンションという機会に「謙虚であれ」という言葉を聞いたとか。ちょうど、セッションで話していたこととリンクしてきました。
管理職を始めたばかりで、会社からいろいろと基準についての研修があったばかりだったとか。部下に伝えることが必死になって、自分の核となるものが、抜け落ちていたことが、モヤモヤしていた理由だったとおっしゃっていました。
自分の立ち位置を決めること。
私もコーチの仕事をしながら、段々と自分の発言を控えるようにしていきました。
野球選手から監督になったような、自分が活躍していた頃を経て、選手を活躍させる立場になったというか。
ですが、コーチになり立てのときは、自分の立ち位置がよくわからなくて、コンサルタントみたいになっている時もありました。それでは、相手が依存的になって、次第に相手も私も疲弊してしまうことになるのだとあるとき気づきました。
それから、「こうだ」と浮かんだとしても、言わないように努力(?)してきました。
次第に、言いたいこともなにも出なくなっていきました。相手の話は相手の話だから、本当に何もないときはないのです。
そして、こちらが発言をするタイミングというのは、相手の話を、まるで果汁を搾り、水分が出ないほどになってきたときに、感想を伝えたり、見方を変えて考えてもらったりしています。
どうすれば、相手にとって的確な言葉が伝わるのか?
相手に的確なことを伝えるためには、相手から十分話を引き出すことがまず必要なのです。
おそらく想像するに「母」と言われるひとは、相手の話を十分に聞いたあとに言った感想が相手にとってストライクだったのかと思います。十分聞いているのだから、相手の言葉を使いながら言えば相手は「はいそうです」とならざるを得ません。もしくは、勘が鋭すぎて、いきなり言ったことが当たったのかもと、スピリチュアル的な人なのかも知れませんね。(笑)
自分の立ち位置をこのセッションで明確にしたので、これからもっとお仕事もやりやすくなるのではないかと思います。うまくいくことを祈っています。
今日はこちらの質問はいかがでしょうか?
自分のことを客観視してみていますか?
┏━┓
┃☆┃Information
┗━╋...──────────────────────────────
★堀口ひとみ×播磨弘晃コミコレセミナー
考えることやコミュニケーションがもっと深くなるセミナーです。
6時間、思考を巡らせてみませんか?
■春コミコレクション 2012年4月7日(土)@渋谷
テーマ 『余白』 相手と自分、自分の中の余白について考える。
★第2回『Hitomism Awards2012』開催決定。参加者募集中!
今回の『ひとみずむ4』の中から、監督賞・作品賞・脚本賞
そして、ひとみずむ大賞が決まります!
帝国ホテルのフランス料理ビュッフェをお楽しみいただきながら、
著者の皆さんと制作者の皆さん、読者の皆さんと一緒に、
心に残る1日を過ごしていただけるように企画中です!
日程:2012年5月27日(日)@帝国ホテル 蘭の間 18時~20時
ひとみずむ4の中から「ひとみずむ大賞」が決まる!
アワードは誰の手に!!!
■『読むサプリ!!!』メルマガ登録で、毎日がメッセージ77フレーズプレゼント!
0コメント