夏コミコレクション「曖昧」開催レポート。

本日は、夏コミコレクション「曖昧」でした。

 「曖昧」という言葉は、辞書ではどちらかというとあまりよくない意味で使われるようです。そんな「曖昧」について考える6時間でした。

 最初、「何しに来ましたか?」をお聞きしたところ、「白黒つけてしまうことがあるから、曖昧という枠について考えたい」とか、「曖昧について考え続けるということ自体がないので、考えてみたいと思った」「白黒つけることで辛くなることもある」「曖昧にすることで不安になることもある」などの意見がありました。


 最初のワークは「旅のしおりワーク」です。これは、自分の知り合いが自分の都市に来たら、どんな旅のしおりを作るか? 考えてもらうワークです。





 そして、一人ずつ発表していただきました。

 よく友達を案内するから、色々なコースづくりに慣れていらっしゃる方もいれば、相手任せで、実際のところ、自分がコースを考えることは、ほとんどないという方もいらっしゃいました。ここで、自分の普段の思考のパターンというものが、客観視できたようです。

 
 私も、自分のことを振り返ってみました。
過去の私は、旅のしおりをきっちり作ってしまうほど、添乗員のように張り切るタイプでした。でもある日、よく海外旅行へ一緒に行く妹が私に、「その日の終わりに、予定通り周れなかったことに、イライラしているのを見るのがいやだ」と言ったことがありました。曖昧さ、ゼロの自分だったことがよくわかるエピソードです。おそらく、妹以外の人間関係でも、そういうイライラがあったんでしょうね・・・。

 逆に、いつも人のいいなりでOK(?)の妹が、ある時、「今回は自分のプランで、NYを周りたい」と、挑戦したことがありました。その時、「人のプランで行くと自分の選ばないところへ行けることが楽しい」と思いました。
 妹と美術館を周ったときに、ひとつの絵でじっと鑑賞できる妹はすごいなぁと思い、「なんで、そんなにじっくり観られるのか?」と聞いてみたら、絵の楽しみまで知ることができました。
 また、ひとり旅の楽しみを知ってからは、ひとり旅の楽しさと、二人以上の旅の楽しさと、違った楽しみがあることも知りました。

 なにより曖昧にすることで、「イライラ」しなくなり、自分も相手もストレスが無くなり、「今を味わう」ことができるようになったと思いました。「旅」一つを振り返ってみても、色々と発見があったワークでした。



 次のワークは、「考えていることワーク」です。
今、悩んでいることをピックアップして、じっくり考えてみようというコーナーです。
 悩みなので、皆さん語り始めると「全然まとまっていないんですけどね・・・」と言うところから始まり、思いつくままに、色々とお話されて行きました。


・言いたいことが言えない。
・後になって言いたいことが出てくるのはなぜか?
・人間関係は、爆発になってしまうか、疎遠になってしまうか。
・自分をどう出していいかわからない場所がある。
・本当はこうしたいけど、これができないからこうしようという思考になってしまう。

などなど。

 そして、聞いている方は、質問をしたり、相手が無意識でよく使うフレーズなどをフィードバックしたりしました。
 普段、あまり指摘されることのないだろう、無意識で出てしまっているところをつっこまれるところに、このワークの面白さがあったと思います。


・話している時に「逆に」が多い。
・「どちらかと言えば」が多い。
・自分を自分でカプセルに閉じ込めているイメージ?
・「仕方がないからこうしよう」になっている感じが多いのではないか?
・人の反応で自分を評価する。→自分のことを自分で評価するとどうなのか?


 そんなやりとりを繰り返しながら、やがて、「テーマ」とか「象徴するイメージ」になって、段々と悩みの確信みたいなものに、絞られていったのです。
 テーマが浮上してくるまで、なんとなく放談という状態で、それこそ「曖昧状態」で色々な角度、視点から、「ただ考えてみる」場所になりました。



■ランチタイム。
今日は、銀座三越のデパ地下弁当各種です。




ヘルシー系のおいしいお弁当が沢山ある銀座三越です♪



 お昼後は、考え続けるワークへ。




 先ほどのワークで出てきた「テーマ」をさらに考えるコーナーです。
播磨さんが盛んに「すっきりしなくていいですからね。すっきりすると考え続けることが終わってしまいますから」と。(笑)

 
 ここは、結果的に3時間みっちりかかりました。
「曖昧」というテーマもあってか、皆さん、どんどん質問やフィードバックしたいことが出てきていました。言いたい放題ですが、(笑)受け取る方も「曖昧」でいいことになっているので、自然と受け取りながら、また考える杖になっていました。

 一緒に考える方も、凄い集中力というか、自然と夢中になって、相手の話を聴いているようでした。正解も不正解もないという前提だと「夢中」も「共感力」も「想像力」も引き出すのですね。
 傾聴の仕事と言うわけではないのに、皆さんすごい「読心術」だったと思います。(笑)

さらに、思考パターンが見えてきました。

・そんな自分自体を認めていなかったという発見。
・自分の本当の願いを脇に置いて、相手がそういうのだから、そうなのかなと言うところで曖昧にしているつもりが、「仕方がないから」と自分に言い聞かせていたこと自体が白黒つけており、実は、自分の意志を封じ込めていた自分のようだ。
・自分の思いの上に「他人」という漬物石がのっているのではないか? 少しずらして、自分を見てみたらどうだろうか。
・色々な可能性があるのに、どれかに決めなくちゃいけないとなっていた。3つの顔を持ってみるのもあり。

など。


見えてはきましたが、きっとまだ、考え続けるでしょう・・・・。



 あっという間の6時間。それから、懇親会も3時間半話していたので、トータル9時間半となりました。私としては、とても心地のよい集中力を味わえたコミコレでした。


 参加者の皆さんが、今日の考え続けたことの続きがどうなるのか? は、とても気になるところです。

 私自身、いつも「曖昧」にしておきながら、考え続けていることは沢山あって、発見のあとまた、考え続けることが出てきて、又発見して、考えて・・・の繰り返しでここまで来ています。曖昧で分からないからこそ、なんだか進んできたのだと思います。曖昧をこれからも支持したいと思っています。

 ご参加の皆様ありがとうございました。
コーチングセッションもお待ちしておりますね!