メンタルケア・スペシャリスト養成講座 「実践課程」@東京 2日目 参加。

 メンタルケア講座実践課程2日目。今日は、終日ロールプレイでした。
200人以上いる会場で、どんな風になるのだろうと思っていたのですが、名簿ごとに4人グループがあらかじめ割り振られていて、指定の席に座って行うものでした。

 4人の配役は、クライアント役、精神対話士役、タイムキーパー、オブザーバーです。
あらかじめ、テキストにケーススタディーがあるので、それに基づいて行いました。

 私のグループは、私30代、Tさん70代、Sさん40代、Uさん50代というメンバーでした。たまたま、Uさんが、訳あって戸籍上は3/13生まれになっていますということでの、誕生日の一致でした。結果的に、この4人で楽しかったねということになって、来週ランチに行く約束をして、今日はお別れしました。(笑)

 ロープレとディスカッションをしながら、深めあう1日を過ごしました。
グループでは、聴く仕事についているのは、私だけでした。
 初めてロープレをするのにあたって、70代の方は、今朝、行くのが少し億劫になって、頭痛がしたとおっしゃっていました。しかし、旦那様が、行くだけいってみたらと、ちょっと背中を押してくれて、無事にでてきたとのこと。確かに、ロープレって始めてだと不安ですよね。とはいいながらも、こういうのは、やってしまえば、学びがすごくあるってものです。

 ケーススタディーは、ひきこもりとか、自殺を考えたことのある人や、余命3ヶ月の人などで、焦り、無気力、恐怖など、気持ちが重いものばかりでした。

 クライアント役を何度かしましたが、役に入るのは大変です。女優はすごいなぁと思いました。役を演じることで、少しその気持ちの疑似体験にもなったような気がしました。演じていて、涙が出そうになったりしました。

 皆さん、聴き役で、結構お困りだったところは共通していて、ここでこんなことを言っていいのだろうか? と悩んだり、相手はこういうことを望んでいるのかな? と、聴いている中で、自分に問いを投げかけてしまっていたり、伝えるかどうしようかに、非常に迷いがでたということでした。

 結局、みなさん迷ったままで、言わないことを選択したそうでしたが、言った方が、きっといい意味で確信に触れることになりそうなことの方が多かったように感じました。言っていいのかどうなのか? 配慮する気持ちは、永遠のテーマのような気もしますね。特に、日本人にとっては。

 私の経験ではありますが、言い方に配慮することと、相手からの返答を受け入れる態勢であれば、大抵感じ取ったことはお伝えするようにしています。



 ケースが重たいと、その場では一緒に背負ってしまう感じになるのかもしれせん。ある講義で、一緒に背負うんです、ということをおっしゃっていたのを思い出しました。 しかし、対話が進んで、相手が癒されたとき、自分も共に癒される感覚になるんではないかと、講座で教授がおっしゃっていたことについて、少し予想もつきました。

 私が、コーチを始めた頃、ロールプレイが初めてだった方と同じように、言いたいことというのが、浮かんで来てしまって、やはり、迷うところではありました。けれども、浮かんできたのだから、言ってみようと、言うことの方が多かったと思います。

 言ってよかったこともありましたが、ときには、否定のニュアンスを含んだ言葉になっていたのに、それに気付かず、言ってしまったこともありました。
 あとから、クライアントさんから、メールが来て、謝罪することもありました。または、そのままメールが来なくなって、セッションが終わるケースも経験しました。
 しかし、そこを恐れていたら、セッションはうまくならなかったと思います。
謝罪して、他のクライアントさんのときに、リベンジして、「できた!」を積み重ねて行くしか、報えないというか・・・。辛い日々もありましたが、率直に気持ちを言って下さったクライアントさんには、特にありがたみを感じています。

 やはり、相手の気持ちをちゃんと受け止めることが大事だと思います。気持ちを受け取らないでスルーされてしまったら、どんな気持ちになるのか?
自分の経験からしても、「色々と聞いてもいないのにジャッジされた・・・」となると、もう話したくない、ってやはりなってしまうものです。

 いくら、相手は良かれと思って言ってくれた・・・と、自分に言い聞かせたとしても、どことなく、受け止めてもらっていない感・・・というのは、浮遊したままです。
自分で受け止めることができればいいかもしれませんが、やはり、「分かってもらった」と感じられることは、必要なことなのではないかと思うのです。

 あるセミナーに参加した時に、講師の人が、参加者の質問に対して、すぐに質問がえし をされていたのに、冷たい感じの印象を持ったことがありました。確かに、きちんとピンポイントでお答えしようという、お気持ちの表れとは感じましたが、「なるほどね、そういうことって迷いますよね」とか、一言あったら、もう少しいい気持がしたなと感じました。

 かくいう私も過去にそういう質問がえし、やっていたことがあったんですよね。相手の中に答えがあると思っているから、質問で返すことだろうと思ったのです。きっと、冷たい感じを与えてしまったのではないかと、プロとしては反省です。
 
 質問で返す前に、ワンクッション「気持ちを受け止める」が入るだけで、随分違うものなんですね。いつも答える前に、「受け止めるフレーズ」を入れるように心がけています。私自身も、書くことによって、改めて、次に出てくる言葉が変わることを体験しました。


 今日のロールプレイで、過去の自分の振り返りと、重いケースのクライアントの気持ちを少し疑似体験できたことで、なんとなく、今後の傾聴の変化を感じそうな気がします。明日、早速、対面セッションなので、自分がどんなふうになるのか、少し楽しみでもあります。

 今日は、色々な年代の方ともお話しできて、そういった意味でも実りがありました。
皆さんありがとうございました。

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