あるクライアントさんが、今年は自分の心の声を聴くことができるようになったとおっしゃっていました。ですので、「自分の内観ができるようになると、相手のことも聴けるようになりますけど、変化はありましたか?」と、質問してみました。
すると、相手が焦っていたり、うまくいっていないことの相談を受けたとき、自分は落ち着いて聴くことができて、相手が見えていない真実をフィードバックしながら、「大丈夫ですよ」と答えている自分がいたことに、この質問で気づいていました。
以前は、「いい助言をしなくては」と思いながら相手の話を聴いていたところが、今は、相手に寄り添う聴き方になって、相手に必要な言葉を投げかけられるようになったようでした。
「傾聴力をもっと磨くためにはどうしたらいいか?」と、過去の私が考えていたとき、一番最短な方法を見つけました。それは、「自分の心の声を聴くこと」ではないかと。それならいつだって練習もできます。
とくに気持ちの部分です。私は相手の気持ちを想像することがとても苦手でしたが、自分の心の声を聴くようになると、酷く落ち込んでいる自分がいたときに、「人が落ち込むと、こんな気持ちを持つのだな」と、改めて客観視しました。
すると相手の話を聴いたときに、言葉の裏側にどんな気持ちがあるのだろう?という心づもりで聴くので、「いい言葉を投げかけよう」のほうの心づもりをしなくなり、それが自然と相手に寄り添う姿勢へとつながっていきました。自分の心のことがわかっていないと、相手の心のこともないがしろにするのです。
クライアントさんの気づいていないなかった、マインドの成長についてフィードバックしたことで、また次のテーマが見えてきました。
なかなか自分の内観は難しいものです。見たくないところも見なくてはいけないからです。それに、現代人は時間がなくて、自分の声にすら耳を傾ける時間を持てないです。長年のクライアントさんというのもあり、定期的に自分の気持ちについて話す時間があります。そして自分のために割いた時間が、また周りの人の幸せにもつながっていくのだと思います。
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