ただ「楽しかった」で終わらない旅。

 昨日、辻井伸行さんとロイヤルフィルハーモニー管弦楽団のコンサートへ行って参りました。鑑賞系のブログ記事を書く場合、いつも3,4時間かかってしまうのですが、それが私の習慣のシンフォニーになるのだから、楽しいのでやっています。

 今回も、ブログを書かなければ、気づけなかったことがいっぱいありました。アンコールの曲について、「なんとなく聞いたことがある…」のまま調べなかったら、曖昧な調べが、自分の潜在意識に残り、自分に自信がつかないままでしょう。見て見ぬふりや、曖昧は、知らぬ間に自信をそぎ落としていくのです。


 コンサートの記事を書き終わってすぐ、いつものクライアントさんとのセッションがありました。今回、セッションのテーマにしたいことは、「生活の中でメリハリをどうつけるか。最低限やるべきこと、日常でやりたいことをしていると、それで毎日はあっという間に過ぎます。うきうき感が減っていきます。これって贅沢なんでしょうか?」ということでした。

 クライアントさんが思うに、例えばイベントごとを入れるのも一つなのかなとおっしゃっていました。しかしご家族で頻繁に旅行をしている印象ですし、つい最近もロカルノへ行かれていました。(海外のクライアントさんです。笑)

 ロカルノの宿がたまたまアップグレードされて、とてもよい部屋だったとお話されていたので、「ビデオ撮りましたか?」と聞いてみたら、「ビデオとか全く撮らないですね」とおっしゃいました。

 私は、2015年にクロアチア・スロベニア旅行へ母と行きまして、その時の動画をグーグルフォトにアップしているので、母は時々見て、ウキウキしているそうです。とくに、ツアーで唯一5つ星ホテルだったオーシャンビューのバルコニーで、バレエを踊っているシーンは、友人にも見せるほどだそうです。(笑)残しておくことで、幸せな気持ちが続いていたのです。

 つまりメリハリとは、イベントを増やすことよりも、1つ1つをじっくりと味わうことで、「メリハリがある」という感覚を持てるのかもしれません。それには、「振り返ること(書くこと)」がお薦めです。

 自分自身が、文字に残すことでのメリットを感じているので、「90日コーチング」や「1D1U Camp」のエッセイを書きませんか?と、クライアントさんたちに提案してきました。映画スターでなくても、どの人にもドラマがあるということを知ってほしくて、はじめたのも一つの理由です。作品として残そうとすると、日常の些細なシーンも、映画のワンカットのようになり、自分で自分に感動できるのです。


 番外編ですが、毎日記録に残していると、伏線回収が日々あります。伏線回収も、小説や映画では楽しみの一つですよね。それが、日常生活に起こりやすくなるのです。

 昨日のオーケストラでは、先週観た映画『TAR』が指揮者の話でしたので、指揮者の動きを楽しめている自分がいました。映画鑑賞後により深く調べたことで、視点が増え、感性も磨かれていたことを実感しました。


 ブログを書いているのは承認欲求なのか? と聞かれたことがありますが、長い間続いているひとは、自分の理解を深めるため、感動をもっと味わいたいために書いているから、続けられているのだと思います。貪欲に感動したいだけかもしれません。

 私にとっては、映画鑑賞、クラシック鑑賞、絵画鑑賞というインプットの習慣が、ブログ更新というアウトプット習慣と組み合わさることで、習慣のシンフォニーを生み出しているのです。

 何か、結果を出したり、達成感を味わう機会が少なくても、毎日メリハリを感じて、ウキウキとする境地になるための秘訣について、17周年感謝祭でシェアしたらいいですね。事前にタイムリーなセッションとなったのも、習慣のシンフォニーの賜物でしょう。