いつも止まるところはそこのようでした。何か新しいことを初めて、一生懸命にやって、でも最初の結果はあまり思ったほどでもなかったとき、「努力しても報われないのだから、やっぱりこれをやること自体が間違っているんだ」そんな風に思って、行動をやめてしまうのです。 「そこはフォーカスするところじゃないよ、頑張ってもうまくいかないんだから。苦しいならゆっくりしたほうがいいんじゃない?」という声に従うべきか?
コーチングやEVENTを継続されているクライアントさんは、今回は違いました。その声を本当の声とは思わなかったのです。一生懸命にやりたくない自分もいたけれど、先に進みたいので行動は起こしたのです。
対話を続けていく中で、クライアントさんが思い出したことがあったようでした。
「続けていくことで成果が出ることはわかっている。だけど、努力をして報われない感があったんです。過去に。家庭教師をつけても数学は全然できなかったんです」
「今は、その時のような頑張りかたの状態なんですか?」
「今はそういう感じではないですね」
「ということは、それはエゴかもしれないですね。その思い込みになった過去を今一度見ていきましょう」
そして、過去の再構築をしていきました。過去の出来事は変わりませんが、過去の解釈は変えることができます。どの人にもマイナスなことは起きると思うのですが、解釈を変えることができた人は、前進を続けられるのだと思います。ニュートラルにその覚えている出来事を観察していくことが鍵です。 解釈をいろいろと変えられる柔軟性は人生で必要です。
「数学は結果がでなかったんですよね。ほかの教科はどうだったんでしょうか?」
「ほかの教科はできていました」
「ってことは、数学に限ってではないですか? 家庭教師までつけた数学はできなかった。そのほかはできていたということは、数学が嫌いすぎて、そもそも聞く体制ではなかったのではないですか? きっと、先生の教えを聞いていたら、他の教科よりできたんじゃないかと思うんです。そもそもが聞いていない。(笑)」
「拒否ですね。(笑) 居心地が悪いなと思うところは、自分から拒否していることも多いかもしれないですね。存在を消す感じで、薄い笑顔をしてそこにいる。(笑)」
「そもそも聞いていなかったということは、『頑張っても報われない』というのはウソですね。そもそも拒否をしていたものに関しては報われないだろうけれど、そのほかは普通にやって、普通にできていたわけですし。その拒否手放しましょう」
クライアントさんの30年近くの思い込みがLet it goされました。一気に楽になったようです。セッションのすぐ後、これまで誘われなかった人から、お茶に誘われたそうです!
「すごい頑張っても報われない」これは本当なのでしょうか? 報われないこともあれば、報われることもある。1つ出来事が、すべてのことが「頑張っても報われない」ことになってしまっていました。
「やっぱり結果でないんだ」ということがやってきては、「頑張りすぎかも、ゆっくりしたほうがいいサインだ」と解釈し、行動を止める。これを繰り返していたそうです。
でも今回は、「直感に従う」ということで行動は止めなかったようです。だから、エゴの声と本当の声と分けて考えることができて、Let it go! できたのかなと思います。
今まで、自分で開けようとしなかった扉がようやく開かれました。ここからは、さらに本当の声が聞こえてきそうですね。
「こんなことやっても成果出ないよ」そう思うことは誰しもあるのかもしれません。そんなとき「本当はどんな自分になりたいのか?」と問いかけることで、そちらの方向へ進むための行動をとろうと思えるのです。拒否しない限り、きっと受け取れるのでしょう。
0コメント