ChatGPTだけだった私が、AIを"製作チーム"として使うようになるまで

最初は、私もChatGPTしか使っていませんでした。

使い始めたのは2023年の初め頃。自分で書いた記事を整えてもらったり、アイキャッチ画像を作ってもらったり。そのうち画像生成やMyGPTの作成もできるようになり、少しずつ使う範囲が広がっていきました。

それでもしばらくの間、私にとって「AIを使う」=「ChatGPTを使う」でした。


でも、今は違います。

ChatGPT、Claude、Gemini、NotebookLM、時々Grok。

作りたいものに合わせてAIを使い分ける。というより最近は、AIを小さな制作チームのように動かすという感覚に近くなってきました。


Claudeに文章を渡して、驚いた

Claudeを使い始めたのは、2025年の夏頃だったと思います。あるとき、自分で書いた体験記をClaudeに読ませてみました。

「これをもう少し小説のように、臨場感のある文章にしてください。この写真から感じられる風景や空気も、文章に入れてほしいです」

返ってきた文章を読んで、驚きました。

「あれ、これChatGPTではなかなか出なかったやつだ」

文章に景色がある。空気がある。人の動きや、その場の温度みたいなものまで伝わってくる。そこから、アパレル店長時代に書いた約11万文字の原稿も、かなりClaudeにリライトを手伝ってもらいました。

私の中で「Claude=文章表現が得意」という印象ができ始めたのは、この頃です。


Geminiは、最初ちょっと暑苦しかった

その後使い始めたGeminiの第一印象は、「なんか、すごく元気だな……」でした。

長年使っているChatGPTは私の文脈やトーンを知っていてニュートラルに話してくれますが、当時のGeminiはポジティブすぎて少し温度差を感じたのです。

ただ使い続けていくと、Geminiならではの強みが見えてきました。

熱量が入りすぎたエッセイや、ChatGPTに頼んで少し濃くなりすぎた文章を Gemini に渡し、「普通のエッセイとして読みやすく整えて」と頼む。すると、とても上手に温度を調整してくれるのです。

こうして私は、文章を書くときにもAIを使い分けるようになりました。


そしてClaudeが、突然「制作担当」になった

今年に入り、Claudeの使い方が大きく進化しました。文章を書くだけでなく、HTMLファイル、Webページ、Kindle用ファイル、簡単なアプリの形まで作れるようになったのです。

そこで、「ChatGPTと企画を考え、Claudeに制作してもらう」という流れが生まれました。


たとえば、ホームページを作る場合。

ChatGPTと、掲載内容・ターゲット・構成・世界観を相談する。

まとまった内容をClaudeに渡し、「HTMLにしてください」と頼む。


ただし、Claudeにデザインまで任せると、いつもベージュ系の背景に黒字、差し色にブラウン……という「上品で優しい“Claude味”の服」を着てきてしまいます。

そこで、デザインの方向性もあらかじめChatGPTに相談することにしました。長年私の好みや過去作を知っているChatGPTなら、色・書体・余白・レイアウトまで具体的な提案を出してくれます。

それをClaudeに渡して組み上げていく。


ChatGPTで考える ➔ Claudeで作る ➔ ChatGPTで違和感を整理する ➔ Claudeで直す。

この往復によって、Webサイト制作の効率とクオリティが飛躍的に上がりました。


60分レッスンの教科書が、わずか1時間で完成

最近は、講座の教科書もWebページ(HTML)形式で作っています。

サーバーに置いてURLを送るだけにすれば、受講生はスマホからいつでも開けて、拡大縮小の手間もありません。文章だけでなく、問いやワークまで組み込んだインタラクティブな教科書が作れます。

先日は、60分のレッスン内容をChatGPTと整理している最中に「これ、教科書にできるかも」と思いつき、そこからClaudeへ連携。デザイン調整を経て、構想から約1時間後にはそのまま使える教材のURLが完成していました。

以前なら作るのに何日もかかっていたか、あるいは「作るのが大変だから」と諦めていたはずです。


AIは「一番強いものを1つ選ぶ」必要はない

「結局、どのAIが一番いいんですか?」と聞かれることがあります。でも、一番を決める必要はどこにもありません。


現在の私の「チーム体制」はこんな感じです。

  • ChatGPT:思考・構成・文脈の整理・画像生成・デザイン方針の相談
  • Claude:文章表現の拡張・HTML化・Webページや教材の形への落とし込み
  • Gemini:冷静な視点での文章校正・マイルドな温度調整
  • NotebookLM:講座やセッション記録の整理・要約・Podcast音声の作成
  • Grok:必要に応じた動画などの制作

もちろん機能や性能は日々変化しますが、「何を作りたいかによって役割を渡す」という発想を持つだけで、AI活用はぐっと楽になります。


プロンプトより大切なのは「誰に何を任せるか」

今の私が考えているのは、完璧なプロンプトを書くことではなく、「今、誰に何を任せるか」です。

アイデア出しはChatGPT、表現を深めるのはClaude、客観的な調整はGemini、記録の集約はNotebookLM。そして、上がってきた成果物を見て「この方向が好き」「もっとこうしたい」と最終決定を下すのは自分自身。

AI時代に必要なのは、すべてを自力で作る技術ではなく、適切な役割を与えてチームを指揮し、完成まで導く「編集長」としての視点なのかもしれません。