『ひとみの部屋』のひとこま。
クライアント:自分の要望を相手に伝えるときに、どう伝えたらいいか? 職場で、まだ2年目の若い人にお願い事をするときですね。ほとんど40代、50代が半分以上いる職場で、言わなくてもわかるだろう、という空気があるんです。自分もそういうところがあるので、言わなくても、そこ動くよね、って思うところがあったんです。でも「やってほしい」と伝えたいんです。例えば「挨拶をする」とか、どう伝えればいいんだろう? と思ったのと、席を外すときに、「席を外すのですみません」とか、一言声をかけてもらえればと思うし、お休みするときに周りの人にも言ったほうがいいのにな、と思うのですが。でも、そもそも伝えることが間違っているのかなとか、でも職場の雰囲気を考えたら、伝えたほうが、物事がうまく回ると思うんです。無言の圧力を掛けられて育った世代だし、言わなくてもわかるよねとか、そもそもいう必要あるのか? その辺、ごちゃごちゃして、なんて伝えたらいいのか? 「席を外すときには、ひとこと声をかけてね」と言うだけなんですけど、それって、言う必要あるのかな?とか。一応、窓口にベルがあるから、「あるからいいじゃん」と言われたらどうしようとか、そんな感じですね。
私:ほとんどの人は一声かけているけど、その人だけやっていないんですか?
ク:そうですね。他の方は言ってますね。お昼の休憩に入る時も、「お昼休憩入るので、よろしくお願いします」とか。なくてもまわるんですけど。でも、気持ちの問題ですね。いつの間にかいなくなったとか。伝え方よりも、価値観の問題なんでしょうかね?
私:職場のルールとして伝えればいいのではないでしょうか? 「職場のルールとして、声をかけるようにしているんですよ」とか。
ク:ああ、そうですね。これはこうしているから、声かけてくださいとか。挨拶してくださいとか。
私:そうすると、自分がしてほしいよりも、会社でそうなっているほうが、ニュートラルで、言いやすいですよね。
ク:やっぱり、若い世代と自分の世代と、価値観が違う部分がすごくあって、例えば、休みを取るときに、周りの人にお伺いしてからとっていた世代なんで。それも全くないのも、ないんだーと思ったり、こちらが考え方が古いのかなと思ったり。そういうところも、気持ちの折り合いがつかないというか。多分、時代の価値観が変わる途中なんだろうなとか。
私:もう少し見方を広くして、もしその人外国人だったら、許せることもあるんじゃないですか?
ク:たしかに!
私:それくらいの違いが出ているんですよ。
ク:そうですね。そっか。外国人だと思えば、知らないのか、仕方ないと思いますし、文化が違うとか思えば。
私:こっちだって不思議がられているんですよ。(笑)
ク:確かに。休みを取る前日に、「明日休みを取りますので、申し訳ございませんが、よろしくお願いします」って帰るんですよ。多分それも、なんで謝るんだろう?って思っているかもしれないですね。休みの次の日は、「昨日はすいませんでした。ありがとうございました」って言うんですけど、それを聞いて、きょとんとしているから、変なのと思われているでしょうね。休みやすい世の中になってほしいと思っているのに、もやっている自分も嫌だなって思いますね。そっか。わかりました。ありがとうございました。
どう伝えるかの前に、多様性を理解すること。また、相手から見たらこちらも不思議に思われていること。(笑)相互理解が前提として必要ということでした。
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