相手に強いトーンで言われたとき、萎縮してしまう自分について。(怒られ慣れていない人)

 「相手に強いトーンで言われたとき、萎縮してしまう自分について」がテーマのセッションでした。

 クライアントさんは、この悩みについて、前にもおっしゃっていたように思いましたが、前クリアした分、また新たなところが見えて、より問題の核心に迫っているというようなことなのかもしれません。

 相手に強いトーンで言われると、「怒られていると取りやすい。ガツンと言われただけで固まる。フリーズ。てんぱっているように周りは見える。冷静に判断できない。恐怖心がある」という状態になるようです。

 仕事場では、「あれやりました? これやりました?」と、進捗をせっかちに聞いてくる人が多いようです。自分はマイペースなところがあるので、「又聞かれた・・・。聞かれたくないのに」と思い、責められているように感じるそうです。

 「これどうなっているの?」と聞いてくる人に、「○○さん、せっかちなところありますよね」と感じたことをそのまま言ってしまうのもありかと、クライアントさんに言ってみると、「自分が言い返しすとしたら、どうなってしまうのか、怖いから言えない」と返ってきました。感情を溜めるのが癖になって、後から、ブチ切れる…ということが、過去に何度かあったからのようでした。

 先日、後輩が快く手伝ってくれたものと思っていたのに、「本当はあなたがやるところなんですよ」と、後から、誰もいない部屋に呼びだされて、言われたことがあったとか。
 年も経験値も関係なく、自分が立場を下にしていることが、どのやりとりの中でも多いと感じているようでした。

 その状態を引き寄せがちというのは、自分の中に、何かパターンが存在しているからです。何を変えていけば、いいのでしょうか?

 クライアントさんから、せっかちな人たちを見てみると、「仕事は早いけど、誤字脱字が多い」のだそうです。自分は、レイアウト、誤字脱字、レビューも見て確認してから提出するので、2倍かかってしまうから、遅くなると言っていました。

 それを聞いて、私が感じたことは、「遅い人は遅い人なりに理由があるが、わかってもらえていないようだ」ということです。また、逆に、クライアントさんも見えていないところがあります。早い人なりの理由についてです。

 「完成していなくても、とりあえず、どこまでできているか知りたい」という要望です。相手が求めているところは、完成品ではなく、いまどこまでできているか? なのだと思います。だから、誤字脱字があるのは、その段階では、その人たちにとって、当然のことなのです。

 段々と、クライアントさん自身が、完璧主義であるところが、自分も相手も責める原因になっていることが浮き彫りになりました。

 クライアントさんは、誤字脱字、レイアウトをチェックし、完璧にして出す。そんなとき、相手から指摘を受けると、「結構頑張ったのに・・・」と、それでも自分に落ち度があったことを、自分で責めることになっていたのです。

 つまり、「突っ込まれ慣れていない」とか、「怒られ慣れていない」ということではないか? と、クライアントさんに訊いてみると、「小さいころから、怒られないように先回りするところがありましたね。だけど、大人になったら、その先周りは通用しないようになって、今問題になっているのかも…」とおっしゃいました。

 以前は、自分を守るために、「でも…」という言葉をよく相手に使っていたようです。言いわけの奥には、身を守るため、というのがあったからだそうです。

 その話から、管理職をしているクライアントさんが、「あの部下は、怒られ慣れていないから、どう言っていいか、ほんと困るんですよね。何か言うと、早退しちゃったり、欠勤されちゃったりするんですよ」と悩んでいるのを思い出しました。

 怒られ慣れていない人は、子供のころから、怒られないように先回りする癖があり、それが、完璧主義を生み出し、自分を責めるという思考パターンになっているという、一つの発見となりました。


 ここで、心の目を開いて、相手への対応を考えていきましょう。
 自分の完璧主義を置いておいて、周りのせっかちと感じる人たちの立場を想像してみます。「とりあえず、どこまでできているか知りたいのだから、完璧にできているところまでは要求していない。今、どこまで出来たのか? 提出しながら、段々いいものを作っていくスタンスを持っている」人たちです。

 完璧主義なクライアントさんは、そんな人たちに、どう差し出せばいいのか? です。
「ファイル名を(仮)と保存して、『今日はここまでです』と、とりあえず出していくようにすればどうでしょうか?」と提案すると、クライアントさんは、肩の荷が下りたようでした。

 クライアントさんも、「私はここまでやっているから遅くなるんだ!」と、相手に理解してもらいたがっていましたが、自分自身が、相手のことを想像できるようになれば、変幻自在になれて、対応可能が広がるでしょう。
 いつでも、自分がどうありたいかを考えるのです。相手のことをよく見れば見えてくるでしょう。

 水のように、容器によって形を変えられると楽になるものです。

 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分の柔軟性について、どう思いますか?

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