発信の恐怖心を乗り越える。

 昨日の記事の「批判されるのが怖い」について、今日は実際にセッションをしていきました。昨日は、「意見を下さったことがありがたい」という風に思えばいいというところに落ち着きましたが、違ったところに恐怖心があるパターンでしたので、再びまとめながら書いていきます。

 クライアントさんは、専門家の立場から発信をしている方で、基本的な考え方に「いろいろな意見があっていい」というのがあるそうです。だから、言いきってしまったら、そうじゃないと思っている人を傷つけてしまうのではないか?とか、自分が反論をされるのではないか?と恐れていました。

 私自身も、つい最近まで恐れていたことだったので、とても共感しました。
恐れからのアウトプットとなると、「他にもこんな見方もあると思いますが、私は・・・・だと思います。考え方はいろいろあるので、もしよければそう考えてみてください」という書き方になって、これでは、どれが意見なのかわかりづらいですし、読む人も、なんとなく、説得力のなさを感じてしまいそうです。

 しかし、世の中には正解はないと多くの人は、感じていると思います。特に、他人の考え方の文章を読みたがる人はそうでしょう。きっと、考え方を探しているからです。「あ、そういう考え方もあるのか」と。自分が採用するかしないかは、自由にしていると思います。つまり、「色々ありますけど、そう考えみてもみなくてもいいですよ」というところまでは、書く必要はなく、相手の余白を残しておけばいいのだと私も最近腑に落ちました。そうなると、単に「自分は経験上、こういう風に考えた」とだけ、書いておけばいいのでしょう。そこは、読み手を信じることです。

 と、今は思っておりますが、発信を始めたばかりの私は、「絶対こうのほうがいいでしょ」みたいに思っていたので、「言いきり発言」を何の怖さもなくしていました。「読みたい方が読めばいい」というスタンスです。発信するときは、そのくらい思わないと、と何かで読んだこともあると思います。コーチングも、「私の中でこうした方が絶対に成功する」と自信を持ってやっていた部分もあるので、どちらかというと、コンサルタント的なかかわりです。すると、こうした方がいいを聞きたくて、コーチを依頼されているような感じがして、うまく行く人はいいのですが、出だしは盛り上がったとしても、途中から、その方の行動が止まってしまうことも何度もあったのです。それから、それぞれの考えがあるのだから、その人のやりたいやり方を引き出せないと、コーチングで結果は出せないのだ、と気づき始めました。

 逆に今度は言いきれなくなって、自分の意見を言わなかったり、書けなくなったりしたこともありました。そして、「たくさん書いたって、みんな読まないのだ」と、思ったこともありました。今思えば、読む人を信頼できていなかった発言です。恐怖心からの発言は、そうやって、どんどんグレていくものなんですね…。そうすると、本当に読みたいと思っている方へも、浅い発信になってしまい、愛が枯渇した状態になっていたでしょうね。


 クライアントさんも、自由に書いていた頃を経て、今はいろいろな考え方があると知った上での発信になり、その方向性で悩んでいらっしゃったようでした。


 結局、恐怖になっていたのは、全然自分のことを知らない人、不特定多数の人まで想像しすぎて、「そう言う風に書いたら、嫌な人もいるだろうな」ということを考えすぎてしまっていたようです。解決案として、「自分の想像できる範囲をターゲットにする」、「自分の主宰するコミュニティーの人たちが読む」というターゲットにすると恐怖心がなくなりそうだとなりました。そして、その中でも一生懸命に読みたいと思っている方へ向けて書くように、ブログは練習の場にしていこうかな、とおっしゃっていました。このように、恐怖心としっかり向き合っていけば、行動ができそうだ、となって行けるものですね。


 セッションの最後に質問を受けました。
「先日のブログで、『恐れについてのエクササイズは、やった方がいいかなぁと思っています』と書いてありましたが、結局、どんなことなのですか?」と。

 あれから、私もあの本を2回目読んだのです。恐怖を手放す方法って、一体どこに書いてあったのだろうか?と。そして、見つけたのはこの一文。「最も有効な方法は、実際に行動することです」と。それを読んだとき、「はいそうです」と、納得せざるをえませんでした。実際に、恐怖に思っていない人ほど、自分の手に入れたいものが、手に入っていきますからね。

 最近読んだ『愛するということ』という本にも、こんなことが書いてありました。
「人は意識の上では愛されないことを恐れているが、ほんとうは、無意識の中で、愛することを恐れているのである。愛すると言うことは、何の保証もないのに行動を起こすことであり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に、全面的に自分をゆだねることである。愛とは信念の行為であり、わずかな行為しかもっていない人は、わずかしか愛することができない」と。愛することを恐れているクライアントさんに「愛を止めないで!」とメールをした次第です。自分にも言っていますが。笑


 発信に関して、「堀口さんはこんなにノウハウを書いてしまっては、なくなってしまうのではないかと、心配にならないですか?」とか「どこまでが無料で、ここからは有料と、どうやって線を引いたらいいですか?」と質問を受けたことがあります。私も、独立して3年目くらい、書きすぎかな?とちょっと心配になったことがありました。メンターがそれに対して、こう言ったのです。「堀口さんは、まだ5%くらいしかアウトプットしていないと思いますよ」と。それを聞いて、恐れ入りました、と思ったと同時に、枯渇しないと信じることができました。決してなくなることはないし、アウトプットすればするほど深まると感じています。線引きも別にしなくてもいいと思っています。愛を止めないでどんどん行きたいです。




今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

恐怖心から行動が止まっていることはありますか?