本当の自分が未来に味わいたい気持ちは?

 昔憧れていた人のようなキャリアを積みたい、それと比べると、この会社はちょっと違うのかな?とか、そんな様子で、なかなか転職先を決定づけられずに、もやもやとされているクライアントさんでした。

 そこから思い込みがいろいろ見えてきます。「昔の理想からアップデートされていない」「他人基準になっている」「コントロール感がある」など。そうなると、可能性がかなり狭くなりますし、まず、合致するところなどないでしょう。

 私が転職した時の話も訊かれました。私は将来経営者になるとしたら、「店長をする」ことは通る道のような気がしていたので、業種にこだわらず、店長ができそうなところを探していました。そうしたら、入社2か月で店長の座に! そのほかに店長を引き寄せるために、いろいろとしていました。

 今思えば私のビジョンは、未来から引っ張られていましたが、他のスタッフの人たちは、「バイヤーになりたい」「プレスになりたい」「VMDになりたい」など、小さな選択にこだわりすぎて、逆にその座につけないような人ばかりでした。

 そんな話をすると、クライアントさんもわかってきたようです。しかし、そう考えると「ふわふわ」している感じで、面接のとき積極性を感じてもらえないのでは?と、今度は「ふわふわ感」を懸念しはじめました。

 確かに、コントロールしようとしていた人からすれば、ふわふわは不安ですよね。そこからさらにセッションは一段深まり、潜在意識に問いかけていきました。

 どうやら、不安でコントロールしていたというよりも、仕事上、計画を立てたりすることの方が多く、職業的なことであることがみえてきたのです。だったら、これから路線変更するだけです。

 そして本当の自分は冒険家のように、「何があるんだろう?」「どうなるのかな?」という問いを携えながら、五感で捉えて、直感で進んでいきたい。まるで、旅行をしている時の気持ちのほうが、味わいたい気持ちだと見えてきたのです。