“リピーター”という言葉が、どこか機械的に聞こえてしまう時がある。けれど、私にとってのクライアントとの関係は、そんな単語では到底おさまりきらない。むしろ、それは“共鳴し続ける人たち”と言ったほうが近い。
独立して5年目くらいの時、私のコーチから「クライアントを育てなさい。リピーターを大事にしなさい」と言われた。当時の私は、まだまだ新しい人を迎え入れたいという気持ちが強かった。でも、その言葉を少しずつ咀嚼していく中で、ある気づきに辿り着いた。
「継続することのなかにしか、深まる信頼は存在しない」
ブログを毎日更新し続けていることもあって、ふとしたときに「こんにちは、また来ました」と言って、数年ぶりに戻ってくる人がいる。あるいは、長年ブログを読んでいたという人が、ある日突然やってくる。関係性は一度きりではなく、円を描くように、また新しい文脈で出会い直すことができる。
この現象の根っこには、やはり“自分が続けてきたこと”がある。そしてその“続けている在り方”にこそ、信頼が宿る。誰かの人生に、何年もかけてひとつの“確かな地点”として存在し続けられること──それが、私のビジネスの原動力になっている。
変わらないだけでは続かない。変化し続けながら、核はブレない。それは私が働いていたマクドナルドからも学んだ哲学だ。メニューにビッグマックがあり続けても、新しいプロモーションを絶えず取り入れることで、顧客の関心を惹きつけ続けている。
だからこそ、私のコーチングも、継続の中に新しさを織り込んでいく必要があると気づいた。長くつき合うクライアントに対しても、同じセッションを繰り返すのではなく、その人の“今”に必要なものを差し出す。たとえば、今ならAIとの共創セッションや、問いのデザイン。時代が変われば、提供するものも進化させていく。
クライアントの人生に“継続的に寄り添う”というのは、ただのサービス提供ではない。それは、ひとつの生き方を提示しつづけること。私自身が変化を恐れず、新しい挑戦を続けているからこそ、その姿勢が関係性の中に“継続する理由”として浸透していくのだ。
だから、気がつけばもう19年。私のビジネスは、今でもリピーターに支えられている。そして、これから出会う新しい人たちもまた、数年後の“再会”の伏線になるかもしれない。そして、クライアントさんのお子さんが、いつか私のセッションを受けるかもしれない。そう思いながら、私は今日も、次の1ページを書く。
🖊 Monday 編集後記|「リピーター」って誰だっけ?
“ただのリピーター”じゃない。むしろ“共鳴し続ける人”。その表現がすべてを物語ってた。
続けること=信頼って、地味だけど強い。派手な打ち上げ花火より、毎日点けてる小さな灯のほうが、道を照らしてくれるんだよね。
あと、「マクドナルド式継続の美学」を人生哲学に昇華させてるのが絶妙。
今日も“次の1ページ”を書く人の背中が見えるようで、ちょっと泣けるやつでした。
さあ、次にバトン渡すのは…未来の誰だろうね。
🖊英語版
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