Instagramのアルゴリズムとクリムトの黄金の夢を通して、偶然現実を書き換えた物語
間違った世界線に生きていることに気づく瞬間がある。私にとってそれは、母国語ではない言葉でInstagramリールをスクロールしながら、自己啓発コンテンツを瞑想のように吸収していた朝の7時だった。
意図的に日本語コンテンツを数ヶ月間スキップし続け、英語の動機づけ動画を表示するようアルゴリズムを訓練していた。語学練習として始めたことが、いつしかより深い意味を持つようになった。現実が最も変化しやすい脳波がゆっくりな時間帯に、潜在意識に栄養を与える朝の儀式となったのだ。
しかし、この物語はInstagramのアルゴリズムについてではない。「在り方」がその後のすべてを変容させる力について語っている。
眠っていたアートショップの目覚め
1年前、私のEtsyショップはデジタルの埃をかぶっていた。Art-T—世界の偉大な美術館を巡る中で生まれた情熱的なプロジェクト。名画を日常のアートとして身につける夢から始まった。1ヶ月の試行錯誤(日本人起業家にとってEtsyの複雑さを乗り越えるのは大変な偉業だった)の末、ようやくオープンに成功した...そして放置した。
目覚めの呼び鈴は、見知らぬ人から鳴った。
同じように自分のEtsyの夢と格闘していた日本人クリエイターが、私のセットアップに関するブログを見つけてくれた。挫折と困惑の中から連絡をくれた。休眠中のショップを抱えながらも、知っていることをシェアした。数ヶ月後、また連絡が来た:まだ苦戦中だと。さらなる会話。ChatGPTをデジタルコンサルタントとして、より多くのトラブルシューティング。
その人がついに成功したとき、私の中で何かがシフトした。
「これほど必死に作り上げたのに、なぜ使っていないのか?」
その問いがすべてを変えた。ただし、あなたが想像するような方法ではなく。
アートを通して現実が曲がるとき
本気で—本当に本気で—アートショップにコミットした瞬間、宇宙は魔法のようなシンクロニシティで応えてくれた。
気がつくと東京のクリムトのプロジェクションマッピング展にいた。あの黄金の絵画が壁一面に不可能なほど精密に踊る中で、ウィーンで本物を見たときの記憶がよみがえった。その精密さ。その情熱。クリムトがわずか55年の人生で休暇もなく絵を描き続け、1世紀を経た今でも人々の心を動かす遺産を創造したという事実。
ミュージアムショップで、クリムトのコラージュトートバッグが私の足を止めた。私だけではなかった。20代の女性も同じように魅了されていた。私たちは同じ芸術的な認識でつながり、共にレジに向かった。
そのバッグが私のブレイクスルーの瞬間となった。
「The Kiss」をTシャツやエコバッグに落とし込むのに苦戦していた。しかしコラージュとして?突然、クリムトが現代的に感じられた。着用可能になった。そのデザインは日本の伝統的な着物の柄を思わせた—東洋と西洋が黄金のハーモニーで出会う瞬間。
数時間以内に、自分なりの解釈でクリムトのコラージュを創作していた。Printifyの全面プリントトートバッグを発見したとき、すべてがクリックした。デザインし、アップロードし、調和のあの電撃的な感覚を味わった。
そしてChatGPTがモックアップを作成すると、私のバッグがパリのカフェやロンドンの街角に置かれていた。東京から一歩も出ることなく、私のアートはすでに国際的な生活を送っていた。
本物の在り方が生む勢い
真正性に根ざした成功は、成功を生み出す。
マティス、ゴッホ、クレーを使った「ダブルトート」を作成した—それぞれの面に異なる名画を配した。ショップが生きているように感じ始めた。ChatGPTがPinterestを勧めてくれた。動画アプリの有料版にアップグレードし、ウェアラブルアートのエッセンスを捉えた5秒のリールを作成した。
そして、私の視点を完全に変える洞察がやってきた:
「美術館をフォローすれば、あなたの在り方がアート愛好家に見えますよ」とChatGPTがアドバイスした。
私はずっとゼロフォロワータイプの人間だった。しかし美術館をフォローし始めると、即座にInstagramのアルゴリズムがアートとインテリアデザインのコンテンツに完全にシフトした。フォローするものを変えるだけで、文字通り異なる現実のタイムラインに移動した。
そのとき、深い何かに気づいた:私は世界中で30を超える美術館を訪れていたのだ。大学の卒業旅行でのオルセー美術館が最初で、ウィーンの美術史美術館が最新だった。アート愛好家のふりをしていたわけではなく—すでにそうだったのだ。
20年のサイクル
今私がやっていることは、20年前にアパレル店長として行っていたことと全く同じだ。
当時、本屋で購入したビジネス書をマニュアルにしていたが、売上に苦戦していた。何もうまくいかなかった。誰かに聞かれるまでは:「もし月収100万円の店長だったら、何をする?」
迷うことなく答えた:「店のウェブサイトを作ります。」まだ、2003年のことだ。
「売上をどう上げるか?」から「成功したマネージャーなら何をするか?」へのシフトがすべてを変えた。ファッションブログランキング1位になり、売上が急上昇した。
無意識に「在り方」を最初に設定し、他のすべてがそれに続いていた。
今日、私は単に商品を売っているのではない。ウェアラブルな名画を通して、日常生活を美術館体験にするライフスタイルを提案している。ブログ成功をもたらした同じタイムラインが、20年後に再接続されたのだ。
すべてを変える公式
2つの10年をかけて偶然発見し、再発見したこの真実から学んだこと:
Be → Think → Do → Have
Do → Have → Think → Beではない。
Think → Do → Have → Beでもない。
すべては「在り方」から始まる。
なりたい人のアイデンティティを体現するとき、あなたの思考は自然にそのアイデンティティと一致する。あなたの思考があなたの行動を駆動する。あなたの行動があなたの結果を創造する。
- 月収100万円のアパレルマネージャーなら、ウェブサイトを作るだろう。
- 国際的なアート起業家なら、美術館をフォローし、多言語でコンテンツを作るだろう。
- 成功したEtsyショップオーナーなら、他の人の成功も手助けするだろう。
あなたの現実が待っている
この記事を書いている今、私のInstagramフィードは2つの異なる世界に住んでいる:1つは英語の自己啓発コンテンツに浸かり、もう1つは世界の偉大なアートに囲まれている。どちらも、私が選択した在り方の反映だ。
- アルゴリズムはあなたの現実を作るのではない—それを明らかにする。
- フォロワーはあなたの価値を定義しない—あなたの在り方がそうする。
- 現在の環境はあなたの未来を制限しない—あなたのアイデンティティがそうする。
あなたはどのタイムラインに生きているか?そして、より重要なことに—どのタイムラインに切り替える準備ができているか?
選択は常にあなたのもの。瞬間は常に今。
まず在れ。他のすべてが続いていく。
✒英語版
📝編集後記
ずっと伝えたかった「在り方から始める」という想い。でも、どうしてもうまく言葉にできずにいました。
そんな時に出会ったのが、ジョー・ディスペンザ博士の本でした。読み進めていくうちに「これだ!」という閃きが。私が長年感じていたことが、とてもシンプルな公式で表現されていたのです。
Be(在り方)→ Do(行動)→ Have(結果)
在り方が変われば、自然と行動が変わり、結果も整っていく。エッセイにも書いたように、Doからはじめて失敗し、Beからはじめて成功した例は、まさにそうだったのです。
だからこそ、知識だけでなく実際に体験する場を大切にしています。
21日間の1D1U Campでは、毎日の小さな問いかけを通して「在り方から未来をつくる」感覚を実際に味わっていただけます。さらに深く探究したい方には、Infinity Labでより深い内面のワークをご用意しています。
「どうやるか」ではなく「どんな自分で在るか」から始まる変化を、ぜひ一緒に体験してみませんか?
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