「ついスタッフに、小言を挟んでしまうんですよね。できるかなと思ったのに、できていないことがあったりするんですよ。だからミスをする前に、・・・しておいたほうがいいとかも言わなくてはならなくて」
同じような悩みの人が少なくありません。わかります。部下が事前にミスをしないように、忠告しておくというのも。子供がミスしないように、あらかじめ伝えておくというのも。
しかしそのように過保護な状態になっていたら、相手が自分で成長する機会も失われます。成長するときは、失敗をしたときです。失敗って、そんなに何回もするものでもありません。一回大きなクレームをお客様から受けたら、「どうすればよかったのか?」と考えますよね。だから、数回の大きなミスだけで人は考えて、次から言動を変えていけるのです。
私が店長だったとき、社長に成長させてもらえたと思っています。社長はお忙しいですから、たまに店にいらしたときに、フィードバックをガツンと言われるとか、お茶をしたときに、パラダイムシフトが起こるフィードバックを言われたりとか、一度フィードバックを受けたら、またずいぶん間をあけて、社長はやってくるわけです。
マクドナルドの時は、いろいろな上司にあたりましたが、その都度小言を挟んでくる上司のときよりも、ときどきフィードバックをしてくる上司のときのほうが、成長できたように思います。その都度小言だと、何か言われるんじゃないかと、委縮してしまうからです。
つまり、「待つ」ことができないと、あなたの下で人は育たない、ということです。コーチとクライアントさんの間柄もそうです。セッションとセッションの間は、報告メールだけは受けますが、その間は基本何もしていないです。クライアントさんが、セッションで話し合われたことを実践し、自分から報告をするパターンだから、自由に進化していけるのです。
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