【人は聞き方が9割①②】会話を盛り上げる主役は聞き手である!レビュー。

 中田敦彦さんのYoouTube大学で「聞く力」についてのレクチャーがアップされていましたので視聴しました。

 テクニックの紹介もありながら、結局「聞く力はメンタルだ」という結論でした。テクニックではないということです。内容については、傾聴のプロとしても、すべてその通りだということばかりでした。普遍的なことなので、いい意味で目新しいこともないという感じです。


■テクニックから在り方へ

 私もコーチングを学び始めたころは、まずはテクニックから使っていきたいと思い、アパレル店長として現場で試し、セールスアップにコーチングスキルを生かすことができました。私も学んだスキルを使ったことで、自分が発する言葉が変化したからこそ、結果が違うものになったのだと感じています。それは、感情はあまり関係ないビジネスの場だったから、テクニック優位でOKだったのかもしれません。

 しかし、独立してから「行動できなくて悩んでいる」というクライアントさんには、テクニックは通用しなくなり、「どうしたらいいと思いますか?」と質問をしたところで、相手の思考をフリーズさせてしまったこともありました。「コーチングでよくある質問をしただけなのに、なんでだ?」と。

 今思えば、クライアントさんはいつも「どうしてダメなんだろう?」と、問題にフォーカスすることが多く、「どうすればできるか?」という質問をしたことがなかったから、すぐには答えられなかったのだとわかります。

 そこではじめて、テクニックではないと悟りました。では、テクニックでなければ、何をどうしたらいいのだろう? と考え始めました。そのことについて、紹介されていた本では、「聞く力はメンタル」という表現になっていたのでしょう。

 私の言葉で言えば、「自分をなくす」ことです。ここがクリアになれば、動画でおっしゃっている「4つの禁止」の事項はクリアできます。自分が入っているから、自分の正しさを主張しようとしますし、人のペースを待てませんし、解決しようとしてマウントを取ろうとしますし、自分が入っているから、共感ついでに、お話泥棒にもなるのです。

 また、「5つの基本」については、聴く体制のことをお話しているので、そもそも「相手の話をしっかりと聴こう」というメンタルがあれば、自然とそういう姿勢を相手に対してとれるのだと思います。


 傾聴の現場の人がこのレクチャーの構造はそのままに、エピソードを変えて伝えるのも、おもしろそうと思わせるプロットでした。

 個人的には最初のほうの「コミュ力の正体は聞く力」について、もっと声を大にして言いたい!と思いました。聴く力を磨けば、話す力も向上するからです。相手が何を聴きたいのか?をわかりながら、話せるからです。

 

 私の20代は、自己主張がしっかりとしていました。だからこそ27歳で、店長になれたのだと思います。キャリアアップすると、おのずと聴く力が必要になっていきました。成長している人こそ、立場が変化する人こそ、聴く力が必要な日が必ず訪れるのです。日本語を学ばないように、傾聴力も自らアクションを起こさなければ学ぶ機会がないのは、どうしたものでしょうか。変えていかなければなりません。ビジネスの場でも、お茶の間でも、聴く力こそ人生に必要だと、もっと気づいてもらいたいので、ありがたい動画でした。