頑張りすぎないように、余計な荷物をどんどん減らしていった90日コーチングでした。

 90日コーチング6回目のセッションのクライアントさんでした。
 この3ヶ月で、思っていた以上に、変化できたことに驚かれていました。
 実は、このクライアントさんは、耳の不自由な方なので、スカイプのビデオ通話で行ったのです。私の言葉は、イヤホンの振動と、ビデオ通話から、読唇術で把握されていたようです。クライアントさんは、普通にお話しができるので、相当、訓練をなさったのだなと、驚きました。なので、いつものクライアントさんと通話は変わることはありませんでした。このブログにも、何度か記事を書かせていただいています。

 自分に厳しくして頑張ってきたので、人の助けを借りることが、罪悪感になって、何かをやっていないと、ダメなのではないかと思い、焦ってしまうところがありました。また、自分がもっと頑張らなくてはいけないと思って、違う自分を演じてしまうところもありました。私の想像を超える、努力をなさってきたのだろうとお察ししました。

 セッション全体を通してみると、「そのままで大丈夫」と承認するセッションが多かったように思います。

 頑張りすぎないように、余計な荷物をどんどん減らしていきました。また、頑張りすぎるあまり、余計に増やす傾向のあるもの、例えば、とりあえずのお買いもの、とりあえずのお菓子、ハウツー本などを、これ以上増やさないでいいと思えるようなセッションにもなったのだと思います。

 その結果、ダイエットとして、運動を特別にしたと言うわけではないのに、希望通り2キロの減量にも成功していました。自分に厳しいところがあると、甘いものがきっと欲しくなるのでしょうか。今まで食べていた甘いものに関しても、もういいかなと思えるようになったようです。

 こうしないといけないかな~とか、どう思われるのだろう~などの、妄想をしなくなった分だけ、悩んでいる時間も激減したとのことでした。なので、仕事で残業が多くても、精神的にも安定しながら、仕事ができているそうです。

 1人で過ごす休日に対して、以前は、ネガティブな感覚があったそうですが、今は、むしろ楽しい!と思えることも増えたようです。また、自分に似合う服もわからなかったけれど、色々見て、ゆっくり選べる時間を持つようになったら、わかるようになってきたとのことでした。

 6回目のセッションは、目標面談で「別に悪いところはない。入社○年目にしてはまずまず」と言われたことについて、モヤモヤしたことについてなどがテーマになりました。

 何か、もっと自分が改善したほうがいいことはないだろうかなど、意見も欲しいと思ったようです。しかし、あっさりな感じだったので、これでいいのかなと感じたようでした。

 いつも後から、上司に訊きたい質問が出てくるのだそうです。とても速いペースの上司だから、こちらが言いかえしたり、聞き返したり確認をしながらコミュニケーションをとるようです。他の部下に対しても、どうやら同じ調子のようで、口癖は「だから~」のようです。本当はもっとペースを落として欲しいと思うとおっしゃいました。
 
 話しながら、クライアントさんは、ふと思い出したようで、「あまり、口数の多くない上司の方がよかったですね。テンポが速い人は苦手なんですよね、こちらも焦ってくるし」とおっしゃいました。

 それを聞いて私は、「言い変えたり、確認もできているし、大丈夫では? コミュニケーションは意思疎通が目的だから。後からでも聞きたいことがあれば聞けばいいし。何も言うことがない、というのは、褒め言葉じゃないでしょうか。意志疎通もできているし、問題なさそうですが。上司に、あなたも人のペースに合わせられるようになりなさいよ、と言いたいほどですよね」と言いました。

 クライアントさんは、笑いながら言いました。「上司に、こんなメール要りませんよ。と、私もはっきり言うときがありますね」と。

 私は、 「なかなか、そこまで意思を伝えられる人も少ないですよ。確認ちゃんとできていますね。意思疎通もできているし、やっぱり、別に悪いところはないんでしょうね」と言いました。

 ここまで色々と話してみて、クライアントさんは、これでよかったのか~と、胸なでおろされたようでした。


 思い返せば、全てのセッションが、こんな感じで進んでいきました。自分の言動、相手との間で感じたことを言語化し、検証するという形です。
 ありのままの自分でいられているかどうか。いられないときは、そのままの気持ちを味わうこと、ありのままでいることについて、考えたりしました。

 そのなかで、新たなる行動をとってみることが、ありのままにつながりそうなときは、実験的に新しい行動を起こして前進していきました。そんな確実な1歩が、3カ月後、セッションを受ける前に望む以上に、いい自分の状態に変化していかれたのだと思います。
 ビデオ通話だったので、実際に2キロ痩せられた様子も拝見できましたし。(笑)

 耳が不自由というクライアントさんは、初めてのことで、私もどうお助けできるかなと、未知の部分でした。クライアントさんの気持ちになって想像してみることは、いい経験と学びになったように思います。ご縁をいただき、ありがとうございます。
 
 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

自分らしくいられていますか?