本人も気づいていない問題点の見つけ方。

 『ひとみずむ4』の添削を毎日行っています。3ヶ月、あるいは3年分くらい書いている人もいらっしゃいます。長ければ長いほど、やはり物語は深くなっています。

 3ヶ月の人でも、今回提出されたものをみながら、実はオリエンの時点で、「真の問題」というものが、出ていたのか?!と今になって発見しました。
6回のセッションを通した中で、実は問題点は1つだった。
6回セッションをしたことで、腑に落ちるところまで進みました。

 1回では気づかないけど、こうして連続してみてみると、「この人はここが見えていなかったのか!」と分かることがあります。これが、連続してセッションを受けるメリットなのだと改めて思いました。

 セッションが1年以上、定期的に続いている人を見ると、表面にあった問題が、実はもっと深いところに根深く残っていた問題だったことに気づく『ひとみずむ』になっているのです。長い人ほど、物語が深いです。深さと言うのは、過去の方まで振り返っているということです。

 真の問題は、本人が悩みとは思っていない、気づいていないんですね。
ひとみずむの作品を読んでいると、そこをフィードバックや質問で気づいた後のセリフは「???」となっている。「???」の後から、やはり読み応えが違ってきます。

 
 ある店長をされている人の作品を、昨日6時間くらい添削していました。
この話の題名を考えるとき、かなり悩みました。その時、初めて全体を俯瞰しました。
「ずっと彼女が引っ掛かっていたことは何だったのか?」
そんな問いを立てたら、結構見えてきました。

 自分のことで精いっぱいで、人のことを想像出来ない。
 自分と違う人に対しては「何で?」となる。
 人それぞれと分かっていながら、根本では腑に落ちていない。

それが見てきたら、そのテーマがセッションだったクライアントさんが、他にも3人くらいいることがまた見えてきました。

 相手の立場からしたら、こうかもしれない。
 お客様の立場からしたら、こうかもしれない。
 相手からみたあなたはどう映っていると思いますか?

そういう想像力が発揮されずに、「なんで、なんで」となっている。

 また、相手を理解しようとしていないと、自分のことも分かっていない、と言うところにリンクして行くのです。
 
 相手を理解してみようと意識し始めると、今度は同時に自分も見えてくる。
そして、自分らしさに戻っていく。戻っていくと書いたのは、本来の自分が見えてくるという意味です。店長をしているとか、ビジネスにつながっている場合は、結果になって現れる。

 自分のことに必死、自意識過剰になっている、相手のことを想像せずに、相手はこうだろうと、自己完結してしまい、自分が苦しくなったり、人間関係がうまくいかなかったりする。こういう問題点は、コーチングを受ける前は、意外とご本人は気づいていらっしゃらないのです。

 悩むところはいつも、「自分と相手」。
毎回のセッションで、人間関係がテーマになるので、だんだんと気づいて行くようです。

 本人も気づいていない問題なので、1回目のセッションで、そのことについて口にするかというとしないため、私も何回かセッションを重ねながら、クライアントさんより先には気づいて行きます。

 でも、今回のひとみずむ添削で、ミルフィーユとかアコーディオンのように、1つにつながっていたのか?!と、3ヶ月~3年くらいの連続でセッションをみると気づきました。お見事!、と言いたくなるくらいです。

 ある話しの流れとして、
まずは、事前に行ってもらう質問集で、相手のことが見えていなかったことに気付き、
上司との件も、上司も不安になっていることに気付いていなかったことに気付き、
部下とのことは、自分は前向きだけど、部下は違う、と言うことが見えていなかった。
というのがありました。

 1回1回のセッションでテーマにして、1つずつクリアして行ったと思っていたのが、実は全部同じところで躓いていたのか!と、話になってから気づきました。
問題は解決してないと、繰り返されていくんですね。気づくまで。

 このクライアントさんは、気づいてからは、部下に対して「イライラ」しなくなったのです。それは、自分でもかなりびっくりだったようです。いつも心が穏やかでいると、見えていなかったことが見えてきた、と書いてありました。

 クライアントさんが直接その言葉を発していなくても、その言葉の裏にあるもの、見えていないものを見る想像力が、添削することで研ぎ澄まされているように思います。
一番はじめのセッションで、実はもう布石はあるものなんですね。
 
 クライアントさんも、気づいていない問題だから、自分で問題です、って言ってこないわけです。そんな、言葉になっていないところをもっと感じる力を、私は2012年の目標にして、いきたいなと、思いました。去年と同じ目標ですね。笑
引き続き、自分の中のバランスを整えることかなと思います。或いは、ピアノの調律のようなものだったり。

 問題は解決されるまで繰り返されている。
最近、躓いたこと、ひっかかったことを書いてみて、それは過去にもなかったかどうか?考えてみると、まず、連続性があることに気づけるかもしれません。
でも、繰り返されているから、突破口を見つけるのは難しいでしょう。突破口がわからないから繰り返されているわけで。

 私は、自分と視点が違う人からの言葉でよく気づきます。去年は「堀口さんは、待てませんからね」と言われたことが、一番のヒット。(笑)自分のリズミカルなペースで人生進めば、間違いないくらいに思っていたのは、前向きゆえの思い込みだったり、全然「待つ」なんて発想ありませんでした。「待つ」を知ったら、悲しいことが少なくなりました。(笑)ほんと気づかないものですね。


 今日はこちらの質問はいかがでしょうか?

繰り返し悩みになっていることは何ですか?